10月18日、秋葉原のツクモパソコン本店4Fイベント会場でつくる女×ツクモのイベントが開催された。この内容はニコニコ生放送でも同時中継され、今回が4回目となる。

事前に公開されていたポスターによると、E-moteによるこころちゃんのアニメーション化とAMD Fluid Motionの紹介だけのようであったが、ニコニコ生放送の該当ページを見ると気になる一文が。前回作った……ってアレですか?

ニコニコ生放送の概要説明。「更に!まさかのバカンス水着動画を見ながら、前回作ったPCの配線を綺麗にするとかしないとか!」

という事でイベント当日。前回ほどの長い行列ではなかったものの、それなりの人数でイベントがスタート。今回もイベントの進行は声優の山下まみさんと漫画家の羽生麻里さんが担当した。

ぬるぬる動かすがテーマだと思ったら、ニコ生の放送はカックカクのスタートとなった

声優の山下まみさん(左)と漫画家の羽生麻里さん(右)。パソコン組み立て隊として安定の組み合わせ

2Dイラストが3D風に動くE-mote。こころちゃん、ちょびに続いて「えももん」も!

まず、E-mote開発元であるM2の椎名さんがE-moteの紹介で登場。このアプリケーションは2Dのイラストデータをいくつかのレイヤーに分離して登録することで、姿勢や顔の角度の変更や、口・目・眉毛・胸などのいくつかの部品を3D風に動かすことができるアプリケーションだ。

M2の椎名さん。終始「動じない」表情で、E-moteを紹介。M2といえば、過去に発売されたゲームの移植やリメイクなどで非常に高い評価を得ているゲーム製作会社だ

E-moteの概要説明。同じものはWebサイトで閲覧ができる。こちらは絵が動きながら説明されるので、完成形が理解しやすい

比較的少ない差分パターンの静止画を用意するだけで動きのある画像を作ることができ、市販ゲームにも採用されている。今回はサイバネットシステムのデジタルマネキンにE-moteを組み合わせたデモが行われた。

E-moteの応用例で、サイバネットシステムのデジタルマネキンの一例「てじょうこありす」ちゃん。頭の飾りが手錠……。システムそのものは2013年に成田空港の「おもてなし」プログラムで使われていた。概要はこちら

本体の下の方にカメラが用意されており、ここでQRコードなどを読ませることでイベントを起こすことが可能

イベント実行例。このようにつくる女のポスター画像を見せると、セーラー服が紺色にチェンジ

次にAMD非公式応援キャラクター「愛真田心」の作者となる「つくる女リーダー」イラストレーター兼ヘアメイクの澤江美香さんが登場。今回のイベントのお題となる「こころちゃんをE-moteでぬるぬる動かす」に挑戦。

こころちゃんを描いている「つくる女リーダー」イラストレーター兼ヘアメイクの澤江美香さん

椎名さんの指導の下で、設定を行う澤江さん。基本的なテンプレートがダウンロードできるので、習得はさほど難しくなさそうだ

E-moteはPSD形式の画像ファイルを3D風に動かすことができ、動かすパーツをレイヤーで分けて指定するだけなので絵描きの負担は少ない。レイヤー指定のサンプルファイルも配布されているようで、Adobe Photoshopの操作に慣れた人ならばすぐに使えるようだ。

サンプル画像。腕を動かすことも想定したようで、手のパターンが複数見える

この画像ファイル(psd形式)をE-moteに読み込ませたところ。まだいじってないのでぱっと見は普通

顔が動いたことがわかる。左のパラメーターを見るとある程度の表情を自動生成できることがわかる

まぶたを閉じかけている。これも開いたまぶたと閉じたまぶたを作れば途中の画像を自動で生成する

左側のパラメーターに注目。胸部の揺れも、無しから無重力まで9通りのパラメーターが用意されている。椎名さんの説明によれば物理演算を行っているという

表情も色々付けられる。これは怖い

続いてインプレス AKIBA PC Hotlineの久保亘氏が「ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』」の単行本化の宣伝を兼ねて飛び入りゲストとして登場。作者の自画像である「ちょび」の画像をE-moteに入れて動かした。

「ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』」の作者であるちょびさんに書いてもらったイラストをE-moteで動かしている。用意したのはこの顔と目と口の差分だけだ。ちなみに「ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』」の単行本は12月には点灯に並ぶとのこと

最後に山下さんが即興で書いた画像をE-moteで動かすことに挑戦。目と口の差分データだけでそれなりに動くことがわかる。ちなみに東北地方を応援するキャラクター東北ずん子のイラストをE-moteで動かすことができ、素材のダウンロードも可能だ。E-moteも体験版、もしくはフリーのE-mote Free Movie Maker「えもふり」で実際にためしてみることができる。

山下まみさんが観客のSAN値を削る! ではなく、即興で書いたものもE-moteで動かすことができるというデモ

山下さんが即興で描いたイラスト。ニコ生のコメントもあり「えももん」と命名。まぶたや口のパターンを追加しながら作成していく。E-moteでちぐはぐに動いてしまう部分も、インポートやり直しで解決できる