日本労働組合総連合会(以下、連合)は、17日に開催した第13回中央執行委員会において、2015年の春闘で2%以上のベースアップ(以下、ベア)を要求する基本構想を固めた。ベア要求は2年連続で、2014年のベア1%以上を上回る。

連合は、2015年春闘について「賃金相場の波及力を高め、未組織労働者も含め広く社会全体の底上げ・底支えをはかり、格差の是正(規模間、雇用形態間、男女間)に全力を尽くす」とし、「そのために、賃金の上げ幅のみならず、賃金の絶対額を重視した要求の組み立てを行う必要がある」と述べている。

年収200万円以下の推移(出典:連合Webサイト)

非正規労働者割合の推移(出典:連合Webサイト)

その上で、賃金引き上げ幅について、定期昇給・賃金カーブ維持相当分を確保することを前提とし、物価上昇分や企業収益の適正な分配、「経済の好循環」を実現していく社会的役割と責任を踏まえ、ベア2%以上を要求。これに定期昇給相当額を加えた要求は4%以上となる。

2015年春闘では、賃上げ要求のほか、企業内最低賃金の取り組みの強化、ボーナス水準の向上・確保、ワークルールの取り組み、職場における男女平等の実現、非正規労働者の労働条件改善などを要求していく。今後は、2014年12月2日に開かれる第69回中央委員会において、闘争方針を決定する。