JR東海は20日、「御殿場線80周年」キャンペーンの一環で、臨時急行「御殿場線80周年371」号を運転すると発表した。あわせて11月30日に、「371系ラストラン」イベントを実施することも発表された。

特急「あさぎり」で活躍した頃の371系(2011年撮影)

371系はかつて、JR御殿場線から小田急線新宿駅へ乗り入れる特急「あさぎり」で活躍した車両。2階建て車両を2両連結し、流線型の先頭形状と沿線の景色を楽しめる大型の窓も特徴だった。2012年3月のダイヤ改正以降、特急「あさぎり」は小田急ロマンスカーMSE(60000形)での運転となり、371系はイベントなどによる不定期列車に使用されてきた。

臨時急行「御殿場線80周年371」号は11月22~30日の土日祝日に、浜松~松田間(東海道本線・御殿場線経由)で1日1往復運転。これが371系による最後の運転となるという。運転時刻は上り(松田行)が浜松駅7時38分発・松田駅10時39分着、下り(浜松行)が松田駅17時6分発・浜松駅20時7分着。上下ともに途中、磐田駅、掛川駅、藤枝駅、静岡駅、清水駅、富士駅、沼津駅、下土狩駅、裾野駅、御殿場駅、駿河小山駅、山北駅に停車する。

同列車の運転にあたり、上り・下りでデザインの異なる特製ヘッドマークも掲出。車内では乗車日を印字した記念乗車証と、御殿場線80周年ロゴバッジがプレゼントされるほか、3・4号車に売店コーナーも開設し、「御殿場線80周年371」号オリジナルボールペン(計1,000個、価格は1個500円)をはじめ、飲み物やおつまみも販売する。臨時急行の運転を記念し、11月22日から12月31日までの期間限定で記念弁当も販売されるとのこと。

11月30日には、下り「御殿場線80周年371」号の運転に合わせ、松田駅と御殿場駅で「371系ラストラン」イベントも開催。松田駅での出発式では、乗務員へ花束も贈呈される。「ぜひ、371系最後の雄姿をご覧ください」とJR東海は発表している。