ニコニコ本社の先行内覧会が18日、東京・池袋P'パルコにて開催され、テレビちゃんモニターの点灯式が行われた。ニコニコ本社はカフェやグッズショップ、ニコニコ生放送用のサテライトスタジオなどを備えた複合施設。内覧会では本社内が公開されたほか、サテライトスタジオを実際に使用した放送の様子や、カフェメニューの試食会なども行われた。原宿から移転リニューアルした新しいニコニコ本社をレポートしていこう。
ニコニコ本社は、JR池袋駅東口から徒歩1分の場所に位置するP'パルコB1F、B2Fに入っている。ビル外壁には、P'パルコのロゴに並んで大きくニコニコテレビちゃんモニターが設置されており、存在感を放っていた。まだ画面が暗いままだが、これからこのモニターが点灯するのだ。
点灯式、および内覧会の模様はニコニコ生放送で中継されており、現地にも多くのニコニコユーザーが駆けつけた。イベントの司会は百花繚乱が務め、そのほかニコニコの人気ユーザーがゲストで登場。点灯式を盛り上げた。
いよいよ午前11時。ニコニコ本社オープンの時間となった。出演者が全員で点灯ボタンを押し、テレビちゃんモニターに光が灯った。真っ暗だった画面に、テレビちゃんの顔が浮かび上がり、寝起きで驚いたような表情を見せる。これからはこのモニターに生放送が映し出されるようになるというわけだ。
点灯式後は場所をB1F、B2Fに移し、内覧会が行われた。
ニコニコ本社は、P'パルコの正面入り口から入って地下に降りることでもたどり着けるが、P'パルコ横の緩やかな坂を下ったウイロードの前、ビル側面の入り口を使うと直接入ることができる。
まず地下1階は、ニコニコ生放送用のサテライトスタジオになっている。ビルの外からも収録風景を見ることができるため、今後は公式生放送などの公開収録などが楽しめそうだ。また、法人向けのレンタルも予定されている。
内覧会では実際に人気ユーザーによる生放送も実施。しばらく収録風景を見守っていたが、広々としたスタジオに最新の設備が揃っているとあって、快適に放送できていたようだ。
さらに地下2階へと降りると、目の前に広がるのはnicocafeだ。全席に電源とWi-Fiを備えたカフェで、ニコニコユーザーはもちろん、一般客も気軽に立ち寄れるようなシックな雰囲気となっている。
飲食メニューはパスタやハンバーガー、オムライス、パンケーキなどカフェらしい品が充実。ニコニコというと、ついネタ的なメニューを想像してしまうし、実際に原宿時代のニコニコ本社のカフェではそうしたメニューも多くて提供されていたが、今回はネタメニューと呼べるのは「ライス定食」くらい。グッと普通のカフェらしくなっている。建物まるごとニコニコ本社だった原宿時代と比べて、P'パルコでは一般客の来店も予想されるため、ネタ成分は少し控えめにしているのだろう。ドリンクバーも用意されている。
「一度は食べてみたいマンガ肉」を試食してみたところ、「これぞ肉!」といった歯ごたえある味わいに、付属の香ばしいソースがぴたりと合って、なかなかのものだった。
ケチャップでお絵かきできる「描いてみたオムライス」(880円・フリードリンク付き) |
超会議復刻メニュー「一度は食べてみたいマンガ肉」(1,000円) |
ニコバーガープレート(880円・フリードリンク付き) |
ニコニコポテトチップス(350円) |
といいつつも、ニコニコらしい遊び心も当然忘れてはいない。カフェ内にはバーカウンターがあり、ここではユーザー生放送を行うことができるのだ。
ユニークなのは、「あちらのお客様システム」だ。バーカウンターでの放送中には、ネット上の視聴者が放送者にいろいろなものを差し入れできるシステムが用意されており、それもまた放送のネタになるというわけ。支払いは差し入れたユーザーがニコニコポイントで支払う。
差し入れメニューは、ブルーキュラソーにみかんジュースを加えた「ニコニコカクテル」(1,000円)、「塩水」(500円)、「ピーナッツ」(300円)、「うまい棒」(500円)、「うまい棒ハーフ」(300円)、「小ライス」(500円)となっており、どれもツッコミどころ満載。単純に飲食メニューとして考えると明らかに割高ではあるが、ここだけで楽しめるアトラクション的な遊びだと考えればいいだろう。ちなみにバーカウンターになってはいるが、アルコールメニューは用意されていない。あくまでも「あちらのお客様からです」を楽しむための小道具なのだ。
カフェの横に設置されているのが、広々としたレンタル用のイベントスペース。3つの区画で構成されており、仕切りによって大きさの調整が可能な多目的スペースだ。各スペースにはモニターが備え付けられており、配信や音響機材も利用可能。もっとも広いスペースでは4面マルチモニターが備わっており、イベント未開催時にはコメントを触って崩せる体験型アトラクションも楽しめる。
実際にやってみたが、画面に流れてくるコメントに触れられる感覚はなかなか不思議な感じで、つい夢中になって遊んでしまった。遊びに来た際にはぜひ一度体験してほしい。
イベントスペースの横で開催されていたのは、ワークショップだ。この日はニコニコテレビちゃんのペーパークラフトがテーマ。遊びにきたユーザーが真剣に取り組んでいる姿が印象的だった。
原宿時代はワンフロアまるごとだったグッズショップはやや縮小。ニコニコ関連グッズや人気ユーザーのCDやグッズなどが発売されている。また、Tシャツや缶バッジに好きな図柄をプリントしてくれる「ニコニコ製作所」サービスも。ショップは25日のグランドオープンからスタートなので注意しよう。
ユニークなのはショップ横の壁一面が黒板になっていることだ。チョークも用意されており、自由に使うことができる。得意のイラストを披露するもよし、コミュニティ番号を書いてアピールするもよし、ニコニコならではのカオスな壁画が出来上がりそうだ。
壁一面が黒板になっている |
ニコ生視聴者からのリクエストに応えて、運営長は自画像を描いた |
隅の方で見つけた自宅用防音ボックス「だんぼっち」。ニコニコならではの遊び心あふれるアイテムがそこかしこに置かれてある |
10月25日にグランドオープンを迎える、ニコニコ本社。池袋とニコニコが今後、どんな化学反応を起こしてしていくのか楽しみだ。