ユーグレナと武田薬品工業は16日、ユーグレナ(和名:ミドリムシ)を配合する新製品の開発可能性を共同で検討する包括的提携契約を締結したと発表した。
ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種。動物と植物の両方の特徴を備え、植物と同様に光合成を行って栄養素を作るだけでなく、動物のように運動するため動物性の栄養素も有している。ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など59種類の栄養素を含んでおり、特有の含有成分で油分を吸着する働きがあるパラミロン(β-グルカンの一種)の高い機能性や、豊富な栄養素、消化率の高さなどにより、近年注目を集めている。
ユーグレナ社は、2005年に世界で初めてユーグレナの屋外大量培養技術を確立したバイオテクノロジー企業。ユーグレナを活用した機能性食品や化粧品などの開発・販売を行うとともに、水質浄化やバイオ燃料の生産に向けた研究を進めている。
今回の契約に基づき、ユーグレナ社と武田薬品は、一般用医薬品、医薬部外品、食品(特定保健用食品・栄養機能食品およびいわゆる健康食品)などにおける、ユーグレナ(または特有成分であるパラミロン)配合の新たな製品の開発可能性を共同で検討する。共同検討において、製品化のテーマが具体化した場合、当該開発対象製品に関する契約を個別に締結する。