最近、「以前よりも抜け毛が多くなった気がする」なんて感じていないだろうか。実は1年の中で最も髪が抜けやすいのが、夏の終わりから秋にかけての季節なのだ。と同時に、さまざまな原因が複合的に重なり、抜け毛が多くなってしまうからこそヘアケアをきちんと見直してほしい時期でもある。ヘアケアの大事なポイントをまとめてみた。
原因は、夏に受けたダメージ!?
なぜ、秋に髪が抜けやすいのだろうか。一説には、「動物は夏毛から冬毛に変わる際に一度抜け変わることがあり、人間にもその習性が残っているため」と言われている。 また、夏に受けたダメージが抜け毛の原因になるという考え方もある。
夏は頭皮や髪にとって過酷な環境だ。強い紫外線によって汗で蒸れやすかったり、冷房にあたりすぎて血流を悪くしたり……。季節の変わり目で体力の低下や疲労、精神的なストレスなどのさまざまな要因が重なり、抜け毛が起きやすい状態になっているのだ。
秋は一日200本抜けてもOK
秋は髪が抜けやすくなる時期のため、「いつもより抜け毛の量が多いかも…」とあまり心配する必要はない。「一日平均で80~100本程度の抜け毛は正常範囲内」と言われているが、秋はその2~3倍近く抜けることもある。200本程度の抜け毛があっても、あまり神経質にならないでよいのだ。
とはいえ、夏に受けた頭皮や髪のダメージはしっかりケアしてあげるべき。シャンプーを頭皮や髪に優しいものに変えたり、シャンプーを刺激の少ない方法に変えたりと、ちょっとした工夫をプラスすることが、抜け毛予防につながるのだ。
「抜け毛が多い」と神経質になりすぎるのは禁物。以下にまとめたような毎日できるケアで、無理なくフォローアップしていくことが肝心と言えよう。
対策1 頭皮の乾燥を進行させないシャンプーを
もしかすると、「毛穴に詰まった脂や汚れを根こそぎ取らないといけない」と、洗浄力が強いシャンプーでゴシゴシと力強く頭を洗っていないだろうか。だが、これでは頭皮を乾燥させて抜け毛を進行させてしまう。髪にも頭皮にも優しいシャンプーを選んで、指の腹でやさしく洗うのが大切。また、1日に何度も洗うのもあまりよくない。一日1回、「質の良いシャンプー」を心がけるようにしよう。
対策2 タンパク質と亜鉛をしっかり補う
髪のためには、肌と同じようにタンパク質の摂取が大切だ。ダイエットなどで髪がパサパサになってしまうのは、タンパク質不足が疑われる。抜け毛予防のためにも、美しい髪を維持するためにも、タンパク質の摂取は必須。肉や魚、大豆などを意識して摂(と)るように。また、抜け毛対策には亜鉛も有効だ。これからの季節の食材なら牡蠣に豊富に含まれているほか、納豆やいわしなどにも多く含まれているので、意識して食べるようにしてみよう。
対策3 運動で頭皮の血流アップ
頭皮の血流が悪くなると、ヘアサイクルが乱れて抜け毛が多くなる可能性が高くなる。そこで、血流改善のための運動が効果的。激しい運動よりも、適度に心肺機能を高められるウオーキングなどがお勧めだ。運動しやすい季節なので、時間があるときはちょっと長い距離を歩いてみるなど、日常生活の中で運動習慣を作ってみるといいだろう。