2つめには、Salesforce 1 Lightningがある。
Salesforce 1 Platformの次世代ソリューションと位置づけるSalesforce1 Lightningは、モバイルアプリケーションを、誰でも短時間で構築することを可能にしたソリューション。開発者やビジネスユーザーは、デスクトップやノートPC、タブレット、スマートフォン、ウェアラブルなどのあらゆる形状と、画面サイズに合わせたアプリケーションを構築できる。
「スーパー開発者がいなくても、誰でもが優れたモバイルアプリを開発ができるソリューションが、Salesforce 1 Lightning」、米セールスフォース・ドットコム テクノロジー統括責任者のパーカー・ハリス共同創業者は語り、「モバイルアプリを高速に動作させることができること、開発したアプリは、Windows、iOS、Androidを問わず、すべてのデバイスで利用できること、そして、来年にはデスクトップでも使える環境を提供できるようになる」などと説明した。
昨年のDreamforceでは、Salesforce 1の発表にあわせて、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクに扮して登場したハリス氏だったが、今年はクラウドに稲妻のマークを施したライダースーツに身を包み、Salesforce 1 Lightningの説明を行ってみせた。
ここでは、ドイツのコカコーラの取り組みを事例として紹介。モバイルデバイスからコカコーラを注文。すると、ドローンヘリコプターで壇上にハリス氏にコカコーラを届けるという近未来の姿をデモストレーションして会場を沸かせた。
3つめの発表は、Sales Cloud 1およびService Cloud 1、Community Cloudといった製品群の発表だ。
Sales Cloud 1およびService Cloud 1、Community Cloudを新たに発表 これらの製品はSalesforce 1プラットフォーム上で提供される新たな製品群で、米セールスフォース・ドットコムのSales Cloud担当EVP兼GMのリンダ・クロフォード氏は、「アプリにインテリジェンスを盛り込むことができ、モバイルデバイスを通じて、どこにいても販売活動ができるのがSales Cloud 1。さらにExcelが、Sales Cloud 1で利用できるようになった。世界最大のセールスアプリとExcelがひとつになって利用できる点も大きな特徴。これは、マイクロソフトと手を結んだことによって実現したものであり、顧客の生産性をあげることを目指したものだ」と述べたほか、「Service Cloud 1では、みなさんが開発したアプリのなかに、SOSボタンを盛り込むことができる。また、Community Cloudを利用することで、コンテンツを検索エンジン用に最適化でき、すべての人に1対1のコンテンツ提供ができるようになる」などと説明した。
ここでは、モバイルデバイスを活用したハネウェルでの販売事例の紹介。さらに、モバイルデバイスを利用して、現場の修理担当者とエンジニアが遠隔地を結んで指示をしながら、エアコンの修理が行える様子などをデモストレーションした。
最後にベニオフCEOは、「今日は最高の基調講演ではなかったか」と聴講者に呼びかけ、基調講演を締めくくった。
そのほか、Dreamforce 2014では、前米国国務長官のヒラリー・クリントン氏の基調講演のほか、開催4日目には、第45代米国副大統領のアル・ゴア氏、起業家であり著述家のアンソニー・ロビンス氏などの基調講演も行われた。