不動産経済研究所は16日、2014年9月の首都圏のマンション・建物市場動向を発表した。それによると、9月のマンション新規発売戸数は前年同月比44.1%減の3,336戸となり、8カ月連続で前年を下回った。

月間発売戸数の推移(首都圏・近畿圏)2012年9月~2014年9月

消費増税に伴う反動減の影響が続いており、下げ幅は5年11カ月ぶりの大きさを記録した前月(49.1%減)より縮小したものの、2カ月連続で40%以上の大幅な落ち込みとなった。なお、前月比は58.1%増加した。

地域別発売戸数は、東京都区部が1,348戸(全体比40.4%)、都下が309戸(同9.3%)で、東京都のシェアは49.7%。このほか、神奈川県が801戸(同24.0%)、埼玉県が409戸(同12.3%)、千葉県が469戸(同14.1%)となった。

新規発売戸数に対する契約戸数は2,388戸。月間契約率は71.6%で、前月比は2.0ポイントアップ、前年同月比は12.0ポイントダウンした。地域別契約率は、都区部が79.1%、都下が58.6%、神奈川県が83.0%、埼玉県が52.3%、千葉県が55.9%だった。

1戸当たり平均価格は4,764万円で、前月比は920万円(16.2%)下落、前年同月比は281万円(5.6%)下落。1平方メートル当たり単価は66.5万円で、前月比は11.0万円(14.2%)下落、前年同月比は4.7万円(6.6%)下落した。

即日完売は225戸(全体比6.7%)で、フラット35登録物件戸数は3,183戸(同95.4%)。9月末現在の翌月繰越販売在庫数は3,505戸で、前月末比79戸の増加(前年同月末残戸数は4,011戸)。10月の発売戸数は3,500戸を見込んでいる。