厚生労働省は8日、「2012年度 国民医療費の概況」を発表した。それによると、2012年度の国民医療費の総額は前年度比6,267億円(1.6%)増の39兆2,117億円となり、6年連続で過去最高を更新した。

国民医療費・対国内総生産および対国民所得比率の年次推移(出典:厚生労働省Webサイト)

国民医療費は、その年度内に医療機関などで保険診療の対象となる治療にかかった費用の推計。

1人当たりの国民医療費は前年度比5,600円(1.9%)増の30万7,500円となり、同じく6年連続で過去最高を記録。年齢別に見ると、65歳未満は同2,300円(1.3%)増の17万7,100円、65歳以上は同3,700円(0.5%)減の71万7,200万円となった。

国民医療費の総額を年齢階級別に見た場合、0~14歳は2兆4,805億円(構成比6.3%)、15~44歳は5兆2,068億円(同13.3%)、45~64歳は9兆4,384億円(同24.1%)、65歳以上は22兆860億円(同56.3%)となった。

制度区分別に見ると、「公費負担医療給付分」は2兆8,836億円(構成比7.4%)、「医療保険等給付分」は18兆5,826億円(同47.4%)、「後期高齢者医療給付分」は12兆6,209億円(同32.2%)、「患者等負担分」は4兆9,296億円(同12.6%)となった。

財源別では、公費は15兆1,459億円(構成比38.6%)、うち「国庫」は10兆1,138億円(同25.8%)、「地方」は5兆321億円(同12.8%)。保険料は19兆1,203億円(同48.8%)、うち「事業主」は7兆9,427億円(同20.3%)、「被保険者」は11兆1,776億円(同28.5%)。また、その他は4兆9,455億円(同12.6%)、うち「患者負担」は4兆6,619億円(同11.9%)となった。