10月7日から千葉・幕張メッセで、CEATEC JAPAN 2014が開幕した。CEATEC JAPAN 2014は、24の国と地域からの出展を含む547社が出展するIT・エレクトロニクスの総合展示会。今年は「NEXT -夢を生みだし、未来を描け」をテーマに、「エレクトロニクス産業の幅広い分野における最先端技術と、イノベーションを集結し、IT・エレクトロニクスの展望・未来・可能性を描く」としている。
主催は、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ:会長 佐々木則夫/東芝 取締役副会長)、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA:会長 山本正已/富士通 代表取締役社長)、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ:会長 荻原紀男/豆蔵ホールディングス 代表取締役社長)の3団体で構成するCEATEC JAPAN実施協議会。
展示会場は、明日の暮らしと社会システムを支える最先端技術を幅広く展示する「ライフ&ソサエティ ステージ」と、様々な分野のイノベーションを支える世界最先端の電子部品、デバイス、材料、装置などを展示する「キーテクノロジ ステージ」の2つのステージに分かれるほか、特別企画展示として「NEXTイノベーションプラザ」を設置している。
会期は、2014年10月7日~11日までの5日間で、最終日は入場が無料となる。また、会期中は一般1000円、学生500円の入場料がかかるが、Webサイトから事前登録を行えば無料になる。
台風18号の影響を受けた前日公開
開幕前日となる10月6日夕刻には、報道関係者を対象に、約2時間に渡って、展示会場の様子が事前公開された。台風18号が関東地方を直撃した影響もあり、搬入部材の遅れや設営作業の遅れが各ブースでみられたが、パイオニアではすでに開幕当日を迎えられるような形で設営を完了するなど、一部ブースでは台風の影響を感じさせない様子もみられた。
主要各社が4Kを展示、8Kも目立つ
AV関連製品の展示で目立ったのは、当初計画よりも4年前倒しで、2016年に試験放送が開始されることになった8Kテレビ。NHKとJEITAが共同ブースで8Kディスプレイや8Kブロジェクターを参考展示したほか、シャープもフレーム周波数120Hz駆動のフルスペック8K液晶ディスプレイを参考展示した。
シャープの水嶋繁光副社長は、「これまでの8Kディスプレイとは異なる120Hz駆動による画質の違いを体感してもらいたい。また、フルレンジ丸型スピーカー64個をディスプレイの上下に配置し、波面合成技術によって臨場感を持った音場を実現している。高価格ではない、高音質を実現できる技術」と、進化した8Kディスプレイの画質と、スピーカーシステムの高音質に自信をみせた。
パナソニックは、「4K WORLD」を中心としたブース展示を行うなかで、BtoCとBtoBの両面から訴求。4Kコンシューマープロダクツは40V型から85V型までを揃えた「4K対応ビエラ」を軸に、4Kビジネスソリューションズでは4Kタブレット「TOUGHPAD 4K」のほか、強い外光下でもスムーズなタッチで複数人での同時使用が可能な「4K大型タッチパネルディスプレイ」を参考出品。ビジネスでの4K活用事例を提案してみせた。
また、三菱電機は65型のREAL 4Kテレビを展示して、画質の高さを訴求。シャープもAQUOS 4Kシリーズのラインアップを一堂に展示して、高画質化への取り組み成果を強調した。
主催者のCEATEC JAPAN実施協議会では、「世界最先端の技術・製品・サービスが一堂に会し、国内外の業界関係者をはじめとして幅広いユーザに情報を提供するのが、CEATEC JAPAN。IT・エレクトロニクス産業は、近年、自動車やヘルスケア、インフラやエネルギー、農業など、生活や産業のあらゆる分野においてイノベーションを牽引する存在になっており、日本が真に活性化するためには、"既存のプレイヤーが元気になる"ことに加え"新たなプレイヤーが芽吹き、社会が変わっていく"ことが必要不可欠と考える。イノベーティブな未来を創り出そうとするプレイヤーが一堂に会するプラットフォームとなり、多種多様な交流の産物として、新たなビジネスを生む場を目指す」としている。