内閣府は7日、2014年8月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値を発表した。それによると、現在の景気とほぼ一致して動く「一致指数」は前月比1.4ポイント低下の108.5となり、2カ月ぶりに悪化した。
内閣府は一致指数を踏まえた基調判断を、前月の「足踏みを示している」から「下方への局面変化を示している」とし、4カ月ぶりに下方修正した。内閣府は「局面変化」の定義を「事後的に判定される景気の山・谷が、それ以前の数カ月にあった可能性が高いことを示す」としており、景気後退の局面に突入したとの見方も出ている。
景気の先行きを示す「先行指数」は前月比1.4ポイント低下の104.0と、3カ月ぶりの下降。遅れて動く「遅行指数」は同0.4ポイント低下の118.0と、4カ月ぶりに下降した。
一致指数の前月差に対する個別系列の寄与度を見ると、全11系列のうち、寄与度がプラスのものは3系列、マイナスのものは8系列となった。
前月比を見た場合、生産指数(鉱工業)は1.5%低下、鉱工業生産出荷指数は0.6%低下、大口電力使用量は0.3%低下、耐久消費財出荷指数は2.7%低下、所定外労働時間指数(調査産業計)は1.2%低下、投資財出荷指数(輸送機械を除く)は6.0%低下、商業販売額(卸売業)は前年同月比2.7%低下となった一方、中小企業出荷指数(製造業)は2.0%上昇、商業販売額(小売業)は前年同月比0.6%上昇などとなった。