パナソニックは10月1日、「DMC-LX100」「DMC-GM5」などデジタルカメラ「LUMIX(ルミックス)」シリーズの新モデルの発表に合わせて、東京都内で報道関係者向けの発表会を開催した。

写真右列上段が「DMC-GM5」、下段2つが「DMC-LX100」

DMC-LX100は、レンズ一体型の「LUMIX」シリーズとして初めて4/3型MOSセンサーを搭載するモデル。一方のDMC-GM5は、レンズ交換式タイプの「LUMIX」シリーズの中で特にコンパクトさを重視して設計された「LUMIX GM」シリーズ新モデルで、従来機「DMC-GM1」にはなかった装備として、新たにEVF(電子ビューファインダー)が採用されている。

いずれも11月13日発売で、価格はオープンとなっている。推定市場価格はDMC-LX100が103,000円前後、DMC-GM5のボディのみが90,000円前後、標準ズームレンズ「LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.」が付属するレンズキットが100,000円前後(いずれも税別)。

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ライカも認める高い技術力

パナソニック AVCネットワークス社 イメージングネットワーク事業部 杉田卓也事業部長

発表会では、AVCネットワークス社 イメージングネットワーク事業部の杉田卓也事業部長が登壇。一眼カメラ市場を中心に、デジタルカメラ市場の動向を紹介した。

杉田氏はまず、同社が2008年にミラーレス一眼の初代モデル「DMC-G1」を発売してから6年が経過したことに触れ、「ミラーレス構成比がグローバルに拡大している」とコメント。ミラーレス一眼のグローバルの一眼カメラ市場における構成比が3割近くになったことを説明した。一方で、世界最大規模のカメラ展示会「Photokina」が開催されているカメラ大国・ドイツでは、2013年10月に20%しかなかった一眼カメラ市場におけるミラーレス一眼の構成比が、2014年5月には41%と1年足らずで倍増している点を強調。

【左】グローバル市場におけるミラーレス一眼の構成比 【右】ドイツにおけるミラーレス一眼の構成比

次に杉田氏は、このようなミラーレス一眼を前面に押し出して展開している「LUMIX」シリーズを支える技術について紹介。非球面レンズなどの高性能レンズを製造している山形工場の技術力について「ライカの認証を受ける高い技術を持っている」と、自社の光学技術に自信をみせた。また、フラッグシップ機「DMC-GH4」で採用されている空間認識AFなど、AF(オートフォーカス)についても優れた技術を持っている点に触れた。

【左】LUMIXを支える光学技術 【右】パナソニックのAF技術

ミラーレス No.1を目指す

杉田氏はさらに、パナソニックが2024年までオリンピックのトップスポンサー契約を更新した点に触れ、「公式スポンサーとして放送機器を納入してきた」と強調。放送機器で培った技術基盤が「LUMIX」シリーズでも活用されていることを説明し、「(プロ向け機材で培った高い技術力を持つ)パナソニックが新たに提案するのが"4Kフォト"だ」と語った。4Kフォトとは、4K解像度(多くは3,840×2,160ドット=約830万画素)の動画から静止画を切り出すとしてパナソニックが提唱している撮影のムーブメントだ。現状、30fps記録が主流の4K動画から1コマを切り出すことで、30コマ/秒で連写しているのと同様になると杉田氏は語る。

【左上】オリンピックスポンサーとして放送機器で高い技術を培ってきた 【右上】パナソニックが提唱する"4Kフォト" 【左下】30fpsでの4K記録は830万画素の静止画を30コマ/秒で連写しているのと同じという

杉田氏は、4Kフォトを可能にする4K動画記録対応の新製品として「DMC-LX100」を紹介。4K記録対応モデルのラインナップが拡大している点を強調した。杉田氏は最後に、「パナソニックは"CHANGING PHOTOGRAPHY"をテーマにミラーレス No.1を目指していく」と、高い技術力で市場のパイオニアであり続ける姿勢を示した。

増える4K対応のイメージング機器

ミラーレス No.1を目指す

「DMC-LX100」フォトギャラリー(クリックで拡大とスライドショー)