経済産業省は30日、総資源エネルギー調査会第4回新エネルギー小委員会を開催し、「電力会社の再生可能エネルギー導入に向けた対応と課題」に関する会議を行った。

現在の再生可能エネルギーの導入状況を見ると、2012年7月の固定価格買取制度開始後、2014年6月時点で新たに運転を開始した設備は約1,109.3万キロワットとなり、同制度開始前と比べて約5割増加した。制度開始後に認定された容量のうち、運転開始済量の割合は約15%。制度開始後の導入量、認定量ともに太陽光が9割以上を占めていた。

2014年6月末までの認定量が全て運転開始した場合の発電電力量(電源構成比の約2割)について、賦課金負担の試算を行ったところ、賦課金単価は3.12円/キロワット時、単年度総額は2兆7,018億円となった。現在の賦課金は0.75円/キロワット時、単年度総額は6,500億円であるため、この4倍以上に増加することになる。また、一般家庭の1カ月当たりの負担額は現在の225円から935円に上昇すると見込んでいる。

認定量が全て運転開始した場合の単年度の賦課金額と減免額(出典:経済産業省Webサイト)

併せて、同会議では北海道電力、東北電力、四国電力、九州電力の4社が、買い取りの申し込みが急増し、発電電力が需要を超える計算となるほか、送電線の容量を上回るおそれがあるなどとして、10月1日から新規契約を一時中断することを発表。また、沖縄電力も新規契約を制限していることを明らかにした。

今後は、10月中にワーキンググループを設置し、改善策を検討していく予定としている。