経済産業省は30日、2014年8月の鉱工業指数速報(2010年=100、季節調整値)を発表した。それによると、8月の鉱工業生産指数は前月比1.5%低下の95.5となり、2カ月ぶりに低下した。

前年同月比(原数値、以下同)は2.9%低下の89.4と、2カ月連続の低下。同省は、基調判断を「生産は弱含みで推移している」に据え置いた。

2014年8月鉱工業指数(出典:経済産業省Webサイト)

業種別に見ると、全15業種中、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業など10業種で低下、化学工業(医薬品を除く)、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業の3業種で上昇、プラスチック製品工業など2業種で横ばいとなった。

出荷指数は前月比1.9%低下の94.1と、2カ月ぶりの低下。前年同月比は3.5%低下の88.0だった。

在庫指数は前月比1.0%上昇の112.7と4カ月連続で上昇し、リーマン・ショック後の2009年2月(114.8)以来5年6カ月ぶりの水準を記録。前年同月比は4.7%上昇の114.6となった。製品の需要状況を示す在庫率指数は前月比8.5%上昇の118.4と、2カ月ぶりの上昇。前月比は7.0%上昇の125.7となった。

併せて発表した製造工業生産予測調査によると、9月は前月比6.0%の上昇、10月は同0.2%の低下と予測。 9月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業などによる。10月の低下は、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、その他などによると見込んでいる。