私たちの結婚相談所へは結婚に関する相談だけでなく、その他の「悩み」についての相談も持ち込まれます。

その中には、結婚相手の経済状況に対する相談などもあります。結婚する相手の経済状況に問題点があれば、結婚後の生活に影響を及ぼす可能性があるだけでなく、将来的には親族にまで迷惑を掛ける可能性もあります。結婚相手の経済状況を心配するのは当然と言えるでしょう。

また、最近では結婚を望む人たちに近づき、言葉巧みにマンションや高額商品を買わせるという詐欺まがいの行為も頻発しています。

このような被害に遭わないためにも、相談に訪れる人たちには以下にある2つを必ず確認するよう進言しています。

1.勤務先や業務内容の確認

相手が勤務している会社が本当に存在するのか? 在籍部署はどこなのか? 仕事の内容は? などを確認しましょう。社員証や名刺などの確認も必要です。相手が経営者の場合、その企業や店舗が本当に存在するのか? 経営実態は? なども確認する必要があります。

決して、肩書きだけに惑わされることのないように相手を見極めましょう。仕事が忙しいそぶりがないのに、羽振りの良い話ばかりする相手に限って、実は経営に行き詰まっていたりする場合もあります。こういう相手だと、後々に金銭の無心をされるようになるかもしれません。

2.借金や債務の確認

相手に借金があることなどが結婚後に発覚することが多々あります。聞きづらいことではありますが、結婚前には必ず借金の有無を確認しておきましょう。借金がある場合は、金額、返済先、月々の返済額までを詳細に把握しておくことが必要です。借金だけでなく、車やマンションのローン、クレジットカードの支払いなどについても同様です。 念のために、「婚前契約書」や「結婚契約書」などを取り交わし、嘘や偽りがないこと、結婚後の争議に関しての解決方法などをあらかじめ確認しておくことがあっても良いと思います。

夫婦間に起こるいさかい事で一番多いのは、何といっても「金銭の問題」に起因することです。金銭にまつわる問題を2人で話し合い、解決可能なことであれば、できるだけ結婚前に解決しておくこと。「好きだから許せる」「我慢できる」は、ただの世迷い言、きれい事にしか過ぎません。

伴侶選びは、あなたの将来だけでなく、あなたの親族の人生をも左右する重大なことでもあるのです。順風満帆な結婚生活を送るために、多少厳しめな判断基準を持っていたとしても誰にもとがめられることはありません。

執筆者プロフィール : 坂田 陽子(さかた ようこ)

福岡県生まれ。20代の半ばから恋愛問題や夫婦問題に関するカウンセリングを開始する。寄せられる相談件数は年間1万件以上にも上る。多くの案件を解決した経験から独自の恋愛論を展開し、各メディアで人気に。これらの経験を活かし、結婚相談所「ブライダルジャパン」と、出逢いのための社会人サークル「東京アクティビティ」を手掛ける。最近では、後進育成のための「恋愛アナリスト・婚活アナリスト実践養成講座」も主宰している。

恋愛アナリスト・婚活アナリスト実践養成講座→http://sakatayoko.com/course/