9月19日にiPhone 6/iPhone 6 Plusが発売されましたが、今回注目したいポイントはAppleからSIMロックフリー版が同時発売されたことです。iPhone 5s/5cの時は発売から数ヶ月後の提供でしたが、同時ということは、SIMロックフリーに対しての需要を期待したと考えてもいいともいえます。今回は、このiPhone 6発売を踏まえて、改めてSIMロックフリーについて考えてみたいと思います。

キャリア各社から販売されているiPhone 6/iPhone 6 Plusと、SIMロックフリー版の違いは、大きく3つになります。

  1. SIMロックの有無
  2. SIMカードの有無>
  3. キャリアサービスの有無

1. SIMロックの有無

SIMロックとは、「別のキャリアのSIMを認識させない」ようにするための仕組みです。例えば、ドコモ版のiPhone 6にソフトバンクのSIMを挿しても使えません。逆に、SIMロックフリー版は、こうしたキャリア各社のSIMを自由に挿して使えるほか、MVNO対応各社の格安SIMを挿したり、海外に持ち出したときに現地の安いSIMを買って使うこともできたりするわけです。こうした自由度のありなしが両者の一番の違いと言っていいでしょう。

2. SIMカードの有無

キャリアで購入した場合、SIMカードが既に挿入されており、端末を手渡されたときから使える状態になっています。 AppleでSIMロックフリー版を購入すると、SIMカードが入っていないiPhone が到着します。スマートフォンとして使用するためには、キャリアやMVNOなどのSIMカードを別途用意する必要があります。

3. キャリアサービスの有無

キャリアサービスとは、独自のメール(@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jpなど)や映像コンテンツなどです。キャリアで提供されるiPhone 6では始めから利用できるようになっていますが、SIMロックフリー版はそういった付加サービスがありません。ただ、各種設定や事前にインストールされているアプリなどない分、快適に使えると思える方もいるかもしれません。

このように両者の違いを見てみると、キャリアサービスに関わる部分以外はSIMロックフリー版のほうがよさそうですが、なぜキャリア各社はSIMロックにこだわるのでしょうか?

キャリア各社は、主に日々使われる通話・通信料や、キャリア独自のサービスなどで利益を得ています。このため、違うキャリアのSIMを挿して使われると、利益が望めなくなってしまうのでロックをかけています。その代わり、「特定のプランで2年使ってくれれば、本体価格をある程度相殺しますよ」という割引サービスを展開し、本体購入のハードルを低くするなど工夫しているわけです。

総務省がSIMロックフリーを推進させようとしているという話が囁かれていますが、キャリアとしては、利益を守りたいのも分かる話です。SIMロックフリーが推進されたときのキャリアの動きが気になるところです。

記事提供:SIM通

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