大阪府寝屋川市と京阪電気鉄道は11月9日、京阪電車寝屋川車両基地に保存されている往年の名車「びわこ号」(60型車両)の復活記念乗車会を開催する。
「びわこ号」は1934(昭和9)年に特急用車両として新造された。日本最初の連接車でもあり、同車両の導入により、京阪本線の高速大型車両では走行が難しかった京津線の急カーブや急勾配でも円滑な運転が可能になったという。1970(昭和45)年までに全車両が廃車となり、2000年から寝屋川車両基地に保存されていた。2009年には経済産業省から近代化産業遺産の認定を受けている。
寝屋川市は2010年に策定した寝屋川市ブランド戦略基本方針「ワガヤネヤガワ・プロジェクト」にて、「びわこ号復活プロジェクト」を立案。大阪・天満橋と滋賀県・浜大津を直通で結ぶ特急として活躍した「びわこ号」を、市民の力で走行可能な状態に復活させ、地域資源として活用しようと運動を展開してきた。自治体による鉄道車両の復活に向けた取組みは日本初だという。
「びわこ号」復活記念乗車会は寝屋川車両基地内にて開催。復活した「びわこ号」に、寝屋川市民をはじめとする300名(事前応募制)を招待し、構内入換車「ワガヤネヤガワ号」の牽引で車両基地内を走行する。参加希望者は、往復はがき、または寝屋川市ウェブサイト内「募集情報」から申し込み、締切は10月13日(必着)。当選結果は10月16日頃に返信用はがき、またはメールにて通知される。