パナソニックは9月25日、液晶テレビ「4K対応 ビエラ AX900」シリーズ4機種「TH-85AX900」「TH-65AX900」「TH-55AX900」「TH-55AX900F」を発表した。発売は10月17日。価格はオープンで、推定市場価格は、TH-85AX900が2,000,000円前後、TH-65AX900が800,000円前後、TH-55AX900とTH-55AX900Fは500,000円前後だ(いずれも税別)。なお、TH-85AX900は受注生産となる。

4K対応 ビエラ AX900シリーズ。「TH-65AX900」「TH-55AX900」「TH-55AX900」の3機種はスラントデザインで、「TH-55AX900F」はスタンダードデザイン

AX900シリーズは、海外では2014年9月3日(ドイツ時間)に「IFA 2014」のプレスカンファレンスで発表されていたモデル。視野角が178度と広いIPS液晶パネルと、独自の忠実色再現技術「ヘキサクロマドライブ」を搭載した4K対応の液晶テレビだ。パネルの開口率を上げることと高輝度LEDバックライトの採用により、従来の「AX800シリーズ」に比べて約2倍の高輝度を実現している。

明部から暗部まで階調をしっかりと表現するために、パネル直下にあるバックライトをエリア別にコントロール。さらに、輝度を制御することで黒の階調を細分化し、黒つぶれを抑えるエリアガンマ制御機能を持つ。白とびを抑える「ダイナミックレンジリマスター」では、撮影時に圧縮されたハイライト部分の映像を復元する。

映像エンジンは、「4KファインリマスターエンジンPRO」を搭載。4KファインリマスターエンジンPROには、適応型リマスター超解像と適応型ディテール超解像の2つの超解像度処理が含まれている。適応型リマスター超解像処理は入力された映像の素材に合わせて補間処理を行うもので、適応型ディテール超解像はディティールが重視される部分とそうでない部分を判別して、それぞれに適した処理を行うもの。これらによって2K(フルHD)映像を高精細な4K映像にアップコンバートする。

操作面では、音声操作の強化が大きなポイントとなっている。AX900シリーズでは、「ダイレクト音声操作」を新たに採用。テレビに向かって「テレビをつけて」などと話しかけることで、リモコンなしでも音声による操作が可能だ。電源のオンやチャンネルを変えるといった基本的な操作だけでなく、VOD(ビデオ・オン・デマンド)やネット動画の気に入った番組などを一覧表示する「マイチャンネル機能」にも対応。番組の検索や録画予約を行うことも可能だ。

入力端子は、HDMI×4、DisplayPort×1、D4×1、ビデオ入力×1を装備。HDMIは最新のHDMI 2.0仕様で、HDCP 2.2にも対応。HEVCデコーダーも搭載しており、さまざまな4K対応機器と接続することができる。

搭載しているチューナーは3基。USBポートは3基(うち1基はUSB 3.0仕様)となっており、USB HDDを接続しての2番組同時録画にも対応している。また、SeeQVault対応HDDも利用可能だ。