9月18日から9月21日までの4日間にわたって、千葉県・幕張メッセにて開催されたアジア最大規模のゲームイベント「東京ゲームショウ2014」のスクウェア・エニックスブースにて21日、2015年春に発売が予定されているPS4/PS3用ゲームソフト『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』のイベントが行われ、スクウェア・エニックスの青海亮太プロデューサーとコーエーテクモゲームスの小笠原賢一氏が登壇してデモンストレーションを行った。
『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』は、『ドラゴンクエスト』シリーズのスクウェア・エニックスと、コーエーテクモゲームスで『無双』シリーズを手がけた開発チーム「ω-Force(オメガフォース)」がタッグを組んだ本格的アクションRPG。鳥山明氏がデザインしたキャラクターやモンスターが画面内で縦横無尽に暴れ回り、大迫力で爽快感あふれる呪文や必殺技がリアルなグラフィックで再現されている。
青海プロデューサーが「元々堀井雄二さんの中でドラクエのアクションRPGをやりたいという希望はずっとあったんです。それがコーエーさんと組むことでついに実現できることになりました」と開発の経緯を語ると、小笠原氏も「私自身も、弊社のシブサワ・コウも『ドラゴンクエスト』を1からプレイしていたんです。やはりゲーム開発者にとって『ドラゴンクエスト』のゲームを作るのはひとつの大きな夢なので、これはアクションゲームとしてしっかり楽しんで頂ける作品にしないといけないなと思いました。楽しみ半分、重圧半分ですね」と『ドラゴンクエスト』というタイトルの特別さを語っていた。
『プレイステーション4』というハードについては小笠原氏が「まだ発売からそれほどたっていないハードなので、きちんと限界まで引き出して、この作品の魅力をきっちり表現することを考えています。このゲームのコンセプトは100万の軍勢を迎え撃つ伝説の戦いなので、この100万のモンスターを『PS4』でいかに表現するかが一番のポイントだと考えています」と語っていた。
冒頭には『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』のPVが上映されたが、9月初めの発表時にも話題となった、テリー(『ドラゴンクエストVI 幻の大地』)、マーニャ、クリフト、アリーナ(『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』)の姿。小笠原氏は「例えば4人でパーティを組んでいる時メンバーにアリーナが入れば、アリーナを操作することができます」とさらりと話すと、会場は大きなどよめきに包まれていた。
ステージの模様は、動画サービス「ニコニコ生放送」で配信されていたこともあり、「『ドラゴンクエスト5』からゲスト出演してほしいキャラクターは?」というリアルタイムアンケートも実施。アンケートの内容は「ビアンカ、フローラ、デボラ、ルドマン(フローラとデボラの父親で大富豪)の中で登場してほしいのは?」というもの。
ネタ解答が好まれやすいニコニコ生放送のアンケートだが、結果はビアンカ47.0%、ルドマン30.2%と、ビアンカの圧倒的な人気を示していた。もっともコメントの雰囲気を見る限り、ルドマンに決定することを危惧した熱心な作品ファンが、一番人気と思われるビアンカに投票を集めた傾向はあるかもしれない。投票結果は開発でも真面目に受け取っていたので、ビアンカらの参戦も期待できそうだ。
さらにステージには『PlayStation4 ドラゴンクエスト メタルスライムエディション』の実機が登場し、『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』の実機プレイも。ドラゴンとの対戦では、巨大なドラゴンと取り巻きの数十体以上のモンスターとの戦いの様子が楽しめた。巨大なドラゴンは鱗が堅くダメージがほとんど通らないが、弱点の尻尾を斬るとある程度ダメージが通る。さらに頭を攻撃してドラゴンが「ひるむ」(昏倒したようなイメージ)と、全身が弱点になって大量ダメージが期待できたりと、アクションRPGならではの戦術性が感じられた。
しかし、観衆の度肝を抜いた実機デモンストレーションの"本命"が、続くギガンテスとの戦い。主人公たちの前に登場したギガンテスはまさに"巨人"。階段を駆け上がり建物の屋上に登ると、目の前にギガンテスの頭部が覗くという圧倒的な巨大感だった。デモプレイではあえなくギガンテスにやられてしまったものの、青海プロデューサーがギガンテスの弱点である「目」を屋根からジャンプしての回転斬りで狙っていたのは本作ならではの戦術性であり、ギガンテスの棍棒に吹き飛ばされたキャラクターのゲージがごっそりなくなる様子には、巨大さに恥じない強敵らしさを感じてゾクゾクするデモプレイだった。
『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』は2015年春発売予定。なお、このイベントの模様は、YouTubeのスクウェア・エニックスでも公開されている。
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