9月19日に発売された米Appleの「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」。同社によればグローバルにおける販売台数は、発売開始から3日間で1,000万台を超えたという。日本でも同日より販売が開始され、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの主要3キャリアがシェアを競い合っている。

このうち、販売が好調なのはどのキャリアだろうか。家電量販店での実売データを集計した「BCNランキング」によると、iPhone 6/iPhone 6 Plusで選ばれているキャリアはソフトバンクとなっているようだ。

iPhone 6/iPhone 6 Plus

ソフトバンクが全体の4割強を占め首位キープ

家電量販店における実売データを集計した「BCNランキング」が9月23日に発表した携帯電話ランキング(2014年9月15日~21日)によれば、上位20機種のうち18機種がiPhoneだった。うち9機種がiPhone6で、6機種がiPhone 6 Plus、3機種がiPhone 5sという結果。ランキングは早くもiPhone一色となっている。

10位までのランキングを紹介すると、1位がiPhone 6 64GB(ソフトバンク)、2位がiPhone 6 64GB(au)、3位がiPhone 6 128GB(ソフトバンク)、4位がiPhone 6 64GB(NTTドコモ)、5位がiPhone 5s 16GB(au)、6位がiPhone 6 16GB(ソフトバンク)、7位がiPhone 6 128GB(au)、8位がiPhone 5s 16GB(ソフトバンク)、9位がiPhone 6 16GB(au)、10位がiPhone 6 16GB(NTTドコモ)という順位だった。

BCNランキングによれば、9月21日までの「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を合わせたキャリア別販売台数シェアはソフトバンクモバイルが42.9%、KDDI(au)が32.2%、NTTドコモが24.9%。ソフトバンクが全体の4割強を占めるという結果になったとしている。

ちなみに昨年の9月に提供開始となった「iPhone 5s/ 5c」においても、ソフトバンクは発売直後から好調だった。発売から1カ月が過ぎてもシェアトップを獲得しており、その割合は市場の40.0%にも達していた

さて、ソフトバンクはなぜ、iPhoneの購入キャリアとして多くのユーザーに選ばれているのだろうか? 筆者なりに考えてみたので紹介したい。

まず、ソフトバンクはiPhoneの取り扱い年数が最も長いキャリアであるということだ。そのため、市場にはソフトバンク版iPhoneを愛用しているユーザーも多い。こうした背景に加え、同社では今回、最大3万2400円を割り引く「タダで機種変更キャンペーン」を実施しており、過去最大の値引きを行っており、実質0円で機種変更できる。さらにMNP向けにも最大54,000円の値引きを行っていて、複数の効果的なキャンペーンを打っている。つまり、しっかりした顧客基盤と万全の販売態勢により、今年も販売が好調に推移していると結論付けられそうだ。

今後、3社のシェア争いにはどのような変化が現れるだろうか。引き続き、注視していきたい。

(執筆:大石はるか)