俳優の佐藤健と大友啓史監督が23日、東京・新宿ピカデリーで、映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。

映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した佐藤健、大友啓史監督(左から)

和月伸宏の同名コミックを実写化した本作は、前編となる『るろうに剣心 京都大火編』に続く完結編。師匠・清十郎に奥義の伝授を懇願した剣心は、様々な危機を乗り越え、日本征服を目論む志々雄一派に立ち向かう――というストーリーで、映画3部作で興行収入計100億円超えのヒットとなっている。

この日、都内9カ所で舞台あいさつを行った剣心役の佐藤は、観客からの温かい拍手に迎えられ、「最後ですね~。寂しいです」と本音を吐露しつつ、作品の反響に「みなさんに『おめでとう』と祝われる。素直に『ありがとう』と返せる作品もないです」と感無量。「どうやってこのアクションをやったのか? というくらい記憶がない。現場の力がすごくて、100%以上の力を引き出してくれた幸せな体験でした」と最も力を入れたアクションシーンの撮影を振り返った佐藤は、「俳優なのでいつまでも剣心って言ってちゃいけないし、剣心を超えないといけない。でも、人生の師匠であることには変わりないし、悩んだ時には正解を導くための指針になってる」と"剣心愛"を熱く語った。

また、イベントには、剣心の師匠である清十郎を演じた福山雅治から、祝福の手紙が届き、「師匠と弟子の関係はもう2度とないだろうと寂しくもあり、健くんが役者としてビッグになることは確実なのでもっと殴っておけば良かったとも思う」と観客を笑わせる場面も。福山は、佐藤との竹林での修業シーンで、「剣さばきが未熟で目に怪我をさせてしまったけど、健くんからの温かいメールに救われた」とも明かしつつ、「その充血した目に監督が『これ最高ですよ!』って言ってて、なんて怖い現場なんだと思った」と暴露すると、大友監督は「ネガティブをポジティブに取り込んで、映画の面白さにつなげていく気概でやってる」と苦笑いしていた。

一方、福山からの温かい手紙に「ありがたい。まさかこんなに長文とは(笑)。うれしいですね」と感激していた佐藤は、「他の作品とは比べものにならないくらい、一生の内で出会えるか出会えないかの作品。日本映画の中で重要な意味を持つ作品になれば」と最後のアピールをして、歓声を送る観客に笑顔で手を振り会場を後にした。