上司にうまく取り入った同僚、ついに昇進するらしい。正直、アイツより俺の方が仕事こなしてると思うんだけど……納得いかない。今回はマイナビニュース会員のうち男女495名に、自分は会社から「正当な評価を受けている」と思うか答えてもらった。
Q.自分は「正当な評価を受けている」と思いますか?
はい 56.2%
いいえ 43.8%
Q.その選択肢を選んだ理由を教えてください
自分は正当な評価を受けている
■賃金も待遇も妥当
・「少し能力に見あった、給料改定をしてもらえたから」(24歳女性/建設・土木/クリエイティブ職)
・「給与は割と良いし、割と正当な評価は受けていると感じている」(35歳男性/情報・IT/技術職)
・「賞与に反映されていると思うから」(54歳男性/情報・IT/事務系専門職)
・「ちゃんと昇進してる」(32歳女性/ソフトウェア/事務系専門職)
・「契約更新をされているから」(23歳女性/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)
■客観的評価で信頼感
・「人事考課の際に納得のできる評価をしてもらっていると思うから」(27歳女性/運輸・倉庫/秘書・アシスタント職)
・「自己評価の後に上司評価があり、フィードバックによって評価への疑問が概ね解消されるため」(24歳女性/情報・IT/技術職)
・「会社の規定に沿ってるから」(47歳女性/学校・教育関連/クリエイティブ職)
・「ちゃんと数字で評価してくれているから」(30歳男性/ソフトウェア/技術職)
■仕事にもやりがい
・「一般職の中でも、少しずつではあるがわりと庶務よりも専門職に近い仕事を任されつつあるから」(28歳女性/自動車関連/秘書・アシスタント職)
・「責任ある仕事を上司からも任されることが多いから」(33歳男性/学校・教育関連/専門職)
・「様々な仕事を任せてもらえるから」(28歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「頼りにされる」(48歳男性/建設・土木/技術職)
■上司の評価に納得
・「会社の上司が『よく頑張ってる』と言ってくれるので」(27歳女性/印刷・紙パルプ/秘書・アシスタント職)
・「上司は平等にみんなを評価しているので」(40歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「上司が定期的に面談をしてくれているので」(31歳女性/マスコミ・広告/秘書・アシスタント職)
・「理解のある上司にめぐまれているから」(31歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)
・「上司は私のいい面も悪い面も指摘してくれます……そして、やるべきことを一緒に考えて成長させてくれるので」(25歳女性/その他/営業職)
■ほめられることが大事?!
・「先輩、上司から言葉で貰っている」(23歳女性/不動産/事務系専門職)
・「ほめてもらえる」(43歳女性/電機/事務系専門職)
・「仕事ぶりを感謝されているので」(29歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「言葉をかけてもらえるから」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・「面談の際、きちんといい面も言ってくれるので」(26歳女性/金融・証券/事務系専門職)
自分は正当な評価を受けていない
■待遇に不満
・「非営業、ここ何年も昇給していない、ボーナスもない、考課の面談等もない」(41歳女性/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「給料安すぎ」(28歳女性/学校・教育関連/専門職)
・「苦労や成果に見合った報酬と言えないこともあるから」(47歳男性/ソフトウェア/経営・コンサルタント系)
■残業の扱われ方
・「残業が多いのに残業代が出たためしも無い、昇進するわけでもない」(30歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「残業=仕事熱心、という考え方の人が多く、時間内で要領よく仕事を済ませたい私のやり方が評価されずらいと感じる」(25歳女性/学校・教育関連/専門職)
・「残業=がんばっていると評価する上司の元だと、自分の仕事ぶりではかえって低い評価になるから」(27歳女性/機械・精密機器/技術職)
・「20時に帰社していますが19時以降、やることなくて新聞読んでいるので……それでも20時以降に帰らないと評価されない」(35歳男性/機械・精密機器/営業職)
■能力が認められていない
・「同じ部署のできない人の5倍はしている、だがその人のが勤続年が長いから給与が安い」(27歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「全て自分が処理していたから経営者は何も分からずただただそれに乗っかっていたため」(58歳男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「大きい仕事をしても、遅くまで仕事をしても、残業時間もなくボーナスも少ないので不満です」(30歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
■見えていない仕事ぶり
・「縁の下の力持ち的な立場なので、評価してもらい難いですよ~」(49歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「雑用が多く、それを誰かがほめるわけでもなく、他の人は自分磨きなどをしている時間がある、そのため、自分に残るものがなく感じ損をしている気がするから」(32歳女性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「一人でやる仕事が多いので、評価はされにくいと思います」(26歳女性/学校・教育関連/技術職)
・「単純作業でなく、家でも考えることが多い業務なのに、会社で単純作業で残業している人の方が給与が高い」(25歳女性/電機/事務系専門職)
・「見ていない夜中に努力している……今でも残業なんて当たり前、しかもサービス」(46歳男性/電力・ガス・石油/技術職)
■上司の評価能力に疑問
・「上司が自分たちの仕事をあまり把握していない面もある為」(43歳男性/医療・福祉/営業職)
・「上司が全く畑違いの会社から来て、作業内容を全くわかっていないから」(30歳女性/商社・卸/事務系専門職)
・「人事評価をする上司がほとんど自分のことを見れていないため、どんな評価されているのか不明」(24歳女性/小売店/事務系専門職)
・「上には伝わってないと思う」(26歳男性/情報・IT/技術職)
■評価が客観性に欠ける
・「労働時間と対価のバランスだけではなく、時間内の業務量、質に対してインセンティブが無い」(39歳男性/自動車関連/事務系専門職)
・「評価基準が公開されているわけではないので」(28歳男性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「評価基準が不明確」(34歳男性/人材派遣・人材紹介/営業職)
・「評価制度自体がない」(52歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「やっている仕事を知らない人が、二次評価者になっていて、故意に低い評価をしていると管理課からきいた」(52歳男性/医薬品・化粧品/技術職)
■評価されるのは……
・「要領のいいひとやコミュニケーション・プレゼンスキルのあるひと、仕事の早い事が重視されているから」(34歳女性/小売店/クリエイティブ職)
・「結局声でかいほうがつよいじゃん」(23歳女性/情報・IT/営業職)
・「アピールが苦手だから」(32歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「上司のお気に入りではないため」(32歳女性/電機/事務系専門職)
・「媚びたものが評価されているから」(34歳男性/情報・IT/営業職)
・「間違ったことを指摘するので、上司にとってはやっかいな部下でしかないので、評価されない……正しいことが正しくない、今の日本の縮図のような評価で、YESマンで、ヨイショと飲み会だけが評価対象です」(43歳男性/情報・IT/技術職)
■変えられない不当なルール
・「仕事ができても年功序列だから」(28歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)
・「新入社員横並び給料だが、同期の中で一番働いている……なので納得できない」(26歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「自分の仕事の成果ではなくて、与えられている仕事の質で評価されているから……つまり、どの部署で働くかでもう評価は決まっていて、いくら有能であっても評価されない」(29歳女性/通信/事務系専門職)
・「実績からすると出世してもおかしくないのに、年齢と女だからという理由で評価はされていないと思う……あと、結婚したので妊娠したら……と思われているんだと思う」(27歳女性/商社・卸/営業職)
・「女だから最初から出来ないと決め付けられ、専門的な事を教えてさえもらえないのに、女は役に立たないと言われる」(26歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
■その他
・「結局全社的な売り上げで上下するから」(31歳男性/情報・IT/技術職)
・「やって当たり前、と思われているから」(31歳女性/食品・飲料/事務系専門職)
・「苦手な分野の部署にいるから」(42歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「スタンドプレーが多いとの理由で」(48歳男性/通信/事務系専門職)
・「悪いタイミングばかり見られる」(26歳女性/医療・福祉/専門職)
・「大きな手柄はすべて上に取られてしまう」(42歳男性/商社・卸/営業職)
■総評
自分は会社で「正当な評価を受けている」と感じている人が56.2%と、「受けていない」と感じる人をわずかに上回った。評価が正当だと感じるポイントは、やはり賃金のようだ。能力に見合った給与や賞与をもらえている人たちは、特に不満もなさそうだった。次に「客観的な評価基準」。会社の規定に沿っている、数値で客観的に判断できる、自己評価と上司評価を照合できるなど、明確なものさしがあると、本人も納得せざるを得ないよう。中には「ボーナスを下げられた」という人もいたが、それも自分の仕事ぶりからして「正当」と感じているようだった。
給与や待遇面ではなく、仕事内容が充実していることで「正当」と感じる人もいるようだ。頼りにされたり、重要なポストを任せられたりすると、自分を認めてもらっている感覚になるだろう。こういった「満足感」は非常に重要なようで、「上司や先輩に声をかけてもらえている」「仕事ぶりを感謝される」など、自分のいい部分を周囲に分かってもらえている状況だと「正当」という感覚を抱く人も多いようだった。
対して、「正当ではない」評価を受けている、と答えた人たちは、やはり給与や待遇面で大きな不満を抱えていた。「もう少し貰ってもいい」「ボーナスがない」「まったく昇級できない」など、不当な評価を受けていると感じても仕方ないだろう。特に残業に関する不満は大きいようで、「残業代が出ない」という声と同時に、「残業をたくさんした者勝ち」という扱いに関して異論を唱える人も多かった。
雑務や裏方的な仕事に対して、評価されていないと嘆く声も多かった。「夜中に仕事をしているから誰にも分かられていない」なんて回答も。さらに上司がぼんやりした人で、そんな自分の働きぶりを見てもらえていない、と嘆く声も。会社にも明確な判断基準がなく、結局「要領のいい人間」「声の大きい人間」「アピール上手な人間」「上司のお気に入り」が評価される、と諦めの回答も目立った。
新入社員だから、女性だから、若いから、といった理由で能力が認められない環境も、不満の元のようだ。部署間ですでに給与格差があるから、どうしようもない、という意見もあった。会社が自分を認めてくれる、そんな会社のために自分もがんばる……そんな好循環の関係をお互いに作りたいものだ。
調査時期: 2014年9月3日~9月8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性223名 女性272名 合計495名
調査方法: インターネットログイン式アンケート