北海道・札幌発祥の料理である「スープカレー」をご存じですか?さまざまなスパイスを調合した味わい深いカレー風のスープと、ゴロっと入った大きめの野菜や肉類などの具材が特徴の料理で、2000年代に入ってからブームが拡大。現在は札幌のみならず首都圏や全国にも専門店が多く展開されています。

実は何を隠そう筆者も大のスープカレー好き。かねてからいろいろなお店を食べ歩いていたのですが、「猫を前面に押し出したスープカレーのお店がある」との噂は以前から聞き及んでいました。ぜひ足を運ばねば!と思い続けてかなりの期間が経ってしまいましたが、このほどついに来店が実現。どんなお店なのか、簡単にご紹介したいと思います。

お店の名前は「薬膳スープカレーShania(シャナイア)」。東京の目黒区にあり、JR山手線の恵比寿駅と目黒駅のちょうど中間あたりに位置しています。恵比寿駅の東口からガーデンプレイス方面に向かい、写真美術館の脇を抜けてさらに奥へ。一気に住宅街っぽい雰囲気となってしまい「本当にこんな所にお店があるの?」と半信半疑ですが、地図の案内に従って歩みを進めると……。あ!確かにありました!

看板のロゴも黒猫、そしてお店入り口にある大きなオブジェも猫!よく見ると猫をあしらった「あじと」という文字のアート作品も見られます。

それもそのはず、こちらは元々は日本画家の船水徳雄さんによるギャラリースペース「猫のあじと」という場所だったそう。現在のギャラリーレストランという形になったのは2012年で、店内には猫の絵画なども複数展示されていました。オーダーしてからの待ち時間に、あるいはスープカレーを味わいながらゆっくりと閲覧することができます。

もちろんオーナーさんも猫好きだそうで、ユニークなのがテーブル上の呼び出しボタンやスパイスの入ったポット。なんと猫の肉球や顔をあしらったものになっていて、つい何回も押したり開けたりしたくなってしまいますね(笑)

スープカレーを食べるのが初めてという方に向けての食べ方案内シートも、猫が教えてくれるイラストになっています。いろいろな食べ方がありますので、自分なりの味わい方を見つけてみるとよさそう。

この日いただいたのは「熟成チキンと野菜のスープカレー」。具材が大きいので見た目がなかなか豪快ですが、チキンも野菜もやわらかく煮込んであり、スプーンでほぐしたりしながらスープと一緒に食べ進めます。うーん、美味しい!少し辛めにしてもらったので汗が噴き出ますが、それもまたスープカレーの醍醐味。クセになる辛さと味で、最後まで美味しく食べることが出来て、お腹も心もとっても満足しました。

ちなみに多くのスープカレー店ではスープの辛さや具材トッピング、ライスの量などを好みで調整することができ、もちろんシャナイアでもアレンジが可能です。メインの具材もチキンや野菜のほかにエビ、あるいは週替わりの限定メニューなどがあり、スープはオリジナルやトマトベース、ココナッツベースなど複数から選択可能。こうした自由度の高さもあり、同じ店に何度か通っていろいろ試したくなってしまうのですよね。

興味のある方はぜひお店に足を運んでみては。営業時間はランチが11時30分~15時30分(ラストオーダー15時)、ディナーが18時~22時(同21時)。月曜定休(祝日の場合は営業、翌火曜日が休業)です。

※お店の情報は2014年8月現在のものです。詳しくはホームページや問い合わせなどの上で各自ご確認ください。

(執筆:ねこ経済新聞)