財務省は18日、2014年8月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9,485億円の赤字となった。赤字は26カ月連続で、過去最長を更新した。
輸出額は前年同月比1.3%減の5兆7,060億円で、2カ月ぶりの減少。品目別では、金属加工機械が同23.3%増などとなったのに対し、有機化合物が同21.0%減、自動車が同2.9%減、鉱物性燃料が同16.2%減などとなった。
輸入額は前年同月比1.5%減の6兆6,545億円で、3カ月ぶりの減少。品目別では、原粗油が同5.2%減、石炭が同17.4%減、通信機が同21.3%減などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比4.4%減の1兆226億円、輸入額が同10.7%増の6,371億円で、3,855億円の黒字。黒字額は7カ月連続で減少した。輸出品目では、原動機が同16.4%増、自動車が同13.5%減、有機化合物が同26.8%減、電算機類(周辺機器含む)が同31.0%減など。輸入品目では、医薬品が同64.4%増、航空機類が同25.7%増、電気計測機器が同78.6%増などとなった。
対EUは、輸出額が前年同月比5.6%増の5,964億円、輸入額が同1.5%減の6,308億円で、345億円の赤字。赤字は20カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同33.8%増、建設用・鉱山用機械が同64.7%増、自動車の部分品が同29.4%減、映像機器が同44.6%減など。輸入品目では、自動車が同11.4%増、肉類が同47.2%増、医薬品が同13.7%減、航空機類が同73.7%減などとなった。
対アジアは、輸出額が前年同月比0.6%減の3兆1,996億円、輸入額が同3.1%減の2兆8,335億円で、3,662億円の黒字。黒字は7カ月連続となる。輸出品目では、金属加工機械が同36.2%増、有機化合物が同23.4%減、原動機が同24.6%減、鉱物性燃料が同13.8%減など。輸入品目では、通信機が同25.5%減、原粗油が同46.8%減、衣類・同付属品が同8.5%減などとなった。
対中国は、輸出額が前年同月比0.2%減の1兆1,160億円、輸入額が同5.3%減の1兆3,499億円で、2,339億円の赤字。赤字は30カ月連続となる。輸出品目では、非鉄金属が同36.7%増、金属加工機械が同40.6%増、自動車が同17.7%増、有機化合物が同32.8%減、原動機が同25.6%減など。輸入品目では、半導体等電子部品が同27.1%増、通信機が同33.1%減、衣類・同付属品が同11.7%減、音響映像機器(部品含む)が同12.9%減などとなった。