レノボ・ジャパンは17日、都内で記者発表会を開催し、液晶一体型の本体を様々な方法で設置できるユニークな形状や、設置方法にあわせた操作方法を提供する専用UIが特徴のマルチモードPC「Lenovo HORIZON 2」の日本市場向け投入を発表した。27型サイズの「HORIZON 2」と21.5型の「HORIZON 2e」をラインナップし、全国の量販店を通して10月下旬に発売する。

Lenovo HORIZON 2

水平に設置して複数人で囲んで使うテーブルPCにもなる

同社のHORIZONシリーズは2013年初頭のCESで初公開となった一体型PC。今年のCESではシリーズ最新の「HORIZON 2」を公開、北米市場などで販売を開始していた。通常の一体型PCとして使える状態から、画面が水平になるまで背面のスタンドを傾斜させて設置することで、テーブル状で使うこともできる。通常の一体型PCは一人で利用する際に最適だが、テーブル状に設置することで、複数の利用者が集まって利用するシチュエーションに最適なPCとなる。ほか本体にはバッテリを内蔵しており、約3時間ほどなら好きな場所に持ち運んでケーブルレスで利用することもできる。

ちなみに発表会は東京・丸の内のハーマン・ミラーのショールームで行われた。これは、設置形状を変化させることで、個人の卓上だけでなく、リビングや会議室、さらにはショールームの商談などでも"マルチモード"で使えるという製品特徴をアピールする意図もあったようだ

独自の専用UIとして搭載する「Aura」は、この複数人がHORIZON 2を囲んで利用するシチュエーションを想定して設計されている。基本OSであるWindows 8.1の画面上に円形デザインのかたちで置かれるUIがAuraで、円形に沿ったアイコンで各種の機能呼び出しやファイル参照ができ、複数の利用者が360度どの角度からでも使いやすいよう工夫されている。また、専用アプリ「Aura app for Android 4.2」(無料)を導入することで、Android端末の写真や動画などのデータをHORIZON 2と共有でき、利用者がそれぞれのAndroid端末を持ち寄って、HORIZON 2を中心に皆のデータを共有して楽しむといった使い方ができる。

円形UI「Aura」。写真、動画、音楽、教育、ゲーム、アプリ、App Shopの7つ基本カテゴリから、各種の機能やデータを呼び出せる。表示した写真の拡大や移動なども含め、タッチ操作のみで使うことを前提としたUIとなっている。UI自体を移動・回転させることも可能だ

「Aura app for Android 4.2」を使うと、Android端末とのデータシェアも可能になる。Android端末の本体を"振る"だけで、HORIZON 2上に写真データを転送表示したりといった機能を備えている

主な仕様は、「Lenovo HORIZON 2」がCPUにIntel Core i5-4210U(1.7GHz)、メモリは8GB、ストレージは1TB HDD、グラフィックスはNVIDIA GT 840A 2GB、ディスプレイは27型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶、OSはWindows 8.1 64bit、オフィスソフトはOffice Home and Business 2013。価格はオープンで、店頭予想価格は20万円前後。

「Lenovo HORIZON 2e」はCPUにIntel Core i3-4030U(1.9GHz)、メモリは4GB、ストレージは1TB HDD、グラフィックスはIntel HD Graphics 4400(CPU内蔵)、ディスプレイは21.5型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶、OSはWindows 8.1 64bit、オフィスソフトはOffice Home and Business 2013。価格はオープンで、店頭予想価格は13万円前後。

基本的には"大きさ"が異なる「HORIZON 2」と「HORIZON 2e」だが、外部インタフェースのポートが、HORIZON 2では側面の縁に沿って配置(写真左)、HORIZON 2eでは側面内側の窪みに配置(同右)と少し違う

標準の付属品はジョイスティック(HORIZON 2は4本、2eは2本)、ストライカー(HORIZON 2は4本、2eは2本)、キーボード、マウス。さらに購入先着で両機種あわせて計1,000台までに、ピクセラ製テレビチューナーが付属する。ほかHORIZON 2にはPC本体をセットしたまま高さや角度を調節できるマルチモードテーブルをオプションとして用意する(同オプションは現時点で価格未定、3万円台中盤で販売を計画しているという)。

台数限定でピクセラ製テレビチューナーが付属

オプションのマルチモードテーブルを装着したところ

ジョイスティックとストライカーは、プリインストールゲームを遊ぶためのもので、ジョイスティックは吸盤で液晶画面上に吸着させ、スティックコントローラとして操作できるもので、ストライカーは、ちょうどエアホッケーのスマッシャーのように使うコントローラだ。ホッケーゲームなどがプリインストールされており、HORIZON 2を囲んで対戦したりできる。また、HORIZONで利用できるアプリやゲームは、Aura UIからアクセスできるApp Shopを通して追加可能だ。

皆でわいわいゲームを遊べるよう標準で付属するジョイスティックとストライカー

ほか、製品情報の詳細はこちらのリリース記事も参照いただきたい。