JR西日本は17日、フリーゲージトレインの開発状況について発表した。今年10月から、北陸本線敦賀駅構内で模擬台車による軌間変換試験を開始するという。
フリーゲージトレイン(FGT)は異なるレール幅(新幹線1,435mm、在来線1,067mm)を直通運転できるように、軌間変換装置(GCE)を通過することで自動的に車輪の左右間隔を変換できる車両。JR西日本は北陸新幹線金沢~敦賀間開業(長野~金沢間開業からおおむね10年後の予定)に向け、国土交通省および鉄道・運輸機構と連携して北陸ルート仕様(耐寒・耐雪、地震対策、交直流対応など)に適合するフリーゲージトレインの技術開発を進めている。
10月から開始される軌間変換試験では、敦賀駅構内にGCE実験線を新設。模擬台車に牽引車を連結して軌間変換装置を通過させ、軌間変換動作の確認などの試験を実施する。今年度中に北陸ルート仕様のフリーゲージトレイン試験車両の設計・製作に着手し、GCE実験線で得られた結果も反映させつつ、2016年度中の走行試験開始を予定している。
フリーゲージトレイン試験車両は6両編成で、電気方式は交流25kV(60Hz)・直流1.5kV。走行試験予定線区は北陸新幹線と湖西線・北陸本線とのこと。