沖縄にないあの存在にびっくり!

中には「修学旅行で沖縄に行った」という人もいるだろう。では、沖縄の人は修学旅行でどこに行くのだろうか。また、その旅を通じて感じたことを、沖縄出身者に聞いてみた。

まず、行き先について訪ねたところ、熊本、長崎、福岡などの九州を挙げる人が多く、その次に多かったのが東京で、京都や奈良などの関西が続いた。そのほかの場所としては、富士山がある静岡やスキーができる長野なども、修学旅行先になることもあるようだ。では、それぞれの地でびっくりしたこと・感動したことはなんだろうか。

■九州、東京、京都、奈良。30年に1度の大雪でびっくりした。寒さにビビリすぎて、タイツやババシャツを2枚履いていた(専門職/27歳/女性)

■長野。スキーのためだけに長野に行った(自営業/28歳/女性)

■熊本、長崎、福岡。雪が降っていた(営業職/33歳/男性)

■九州。雪が見られなくて残念だった。あと、お土産屋さんルートしか行かなかったから、結局普通のお土産を買った(自由業/27歳/女性)

沖縄の最低気温は1~2月でも10度程度であるため、雪が降るような条件ではない。しかし、昭和52年(1977)2月17日に、久米島の測候所で初めて雪が観測(実際にはみぞれだが、分類上は雪と同じ扱いとなる)されており、気象庁でも公式に降雪記録として発表された。ちなみにこれは、日本における降雪の南限記録にもなっている。そのため、沖縄の人にとっては雪はひとつの憧れとも言えるのかも。スキー研修で歓喜する沖縄人の姿が想像できそうだ。

■中学は福岡・阿蘇山(熊本)・長崎、高校はオーストラリア。スキーを初めてやった。県境をまたいだ時にテンションが上がった(フリーター/26歳/女性)

列島からなる沖縄からすると、県と県とが陸続きなのはちょっと不思議な感覚なのだろう。欧州などで国境を越える時に感じる気持ちと違いものがあるのかも。

■奈良。鹿が集まってきて怖かった(主婦/58歳/女性)

大丈夫! この感覚は他の地域出身者も同じである。逆に言うと、怖いというわけではないが、どこにでもシーサーがいる沖縄は、「なぜこんなにいるのか!」と思う意味で一緒ではなのでは? と思いもする。

■九州。まず電車に感動。沖縄人は皆一番にそこに感動すると思います。原爆ドームなど名所をまわりました。九州のご飯はとても美味しかったです(事務系専門職/24歳/女性)

那覇市内には、沖縄で唯一の電車である沖縄都市モノレール「ゆいレール」がある。沖縄の街を見下ろしながら、那覇空港や国際通り、首里城などを結んで走る「ゆいレール」は、のんびりとした沖縄観光にぴったりだ。とはいえ、沖縄には地上を走る電車はないので、沖縄の人は踏み切りや線路にも興味を持つのではないだろうか。

修学旅行を思い起こしてみると、ただ飛行機に乗っただけでもワクワクしていたような気がする。大人になるとあんな大人数で旅行をすることはまずないのだが、「広島原爆ドームと長崎の平和公園、両方行ったな」「札幌の路上の雪で滑ってこけたよな」などと、昔を懐かしんでみるのもたまにはいいかもしれない。

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