恋愛にまつわる大きな問題といえば、その一つは浮気でしょうか。一般的には、既婚者が配偶者以外の異性と性的な関係をもつことを意味します。ですが、現実には浮気は既婚者だけではなく、未婚者に対しても存在しています。
浮気を許せる人と許せない人がいる
ところで、恋人が浮気をしたと知っても、それを許すことができる人がいます。その一方で、絶対に許すことができなくて、浮気を知った時点で別れを決心するという人も。この両者の違いはどこにあるのでしょうか。
心理学的にいえば、自分の外見に対する意識が高い人ほど浮気への許容度は低いとされています。つまり、他人から「あの人は恋人に浮気されたひとだ」と思われることが我慢できないんです。そのため、自分の体裁を守るためにも、浮気に対する許容度が低くなります。また当然ながら、自分が浮気をしないという人は、恋人に対する浮気の許容度も低くなります。
ということで、恋人が浮気をしたと知っても、それを許すことができる人というのは、本当に自分が恋人のことが好きだからその気持ちを大切にしようというタイプの人。
反対に、絶対に許すことができなくて、浮気を知った時点で別れを決心するという人は、好きだという感情よりも、私は浮気をされた人なんだというレッテルが許せない人というわけです。ですので、後者の場合は、どんなに謝ろうが、決して許してくれるということはないでしょう。
浮気を謝罪する側の態度
では、許してくれる恋人だったとしても、浮気をして傷つけてしまった以上、誠意をもって謝罪する必要がありますよね。いわゆる修羅場の場面でしょうか。そこで大事なのは、浮気を責める側ではなく、浮気を謝罪する側の態度です。ふつうは、「どうして浮気なんかしたの?」って聞かれますよね。
そんなときに、その理由を詳しく説明する、恋人の機嫌をとる、素直に反省するという態度を示せば、その浮気をきっかけに、さらにふたりの関係を親密にさせることだって可能です。
ですが、浮気を責められている状況がつらくて、思わず話をすり替えたり、いいわけをしたり、逆ギレしたりしてしまうと、ふたりの関係は悪化してしまいます。ですので、浮気だけに限らず恋人になにか責められたときには、話をすり替えたり、いいわけをしたりというのは、絶対にしてはいけないんです。
恋人に浮気がばれたあとでもうまくやっているという人は、本当に誠意をもって謝罪し、浮気してしまった理由をちゃんと説明した人だとおもうんです。ですが、浮気はやっぱり浮気です。許してくれたとしても、傷つけたことは間違いありません。できることなら、浮気はしないでほしいと願います。
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著者プロフィール
平松隆円
化粧心理学者 / 大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。