全国公開中の映画『舞妓はレディ』の初日舞台あいさつが13日、都内で行われ、キャストの上白石萌音、長谷川博己、富司純子、田畑智子、草刈民代、渡辺えり、竹中直人、髙嶋政宏、岸部一徳と周防正行監督が出席した。
映画『Shall we ダンス?』などを手掛けた周防監督の最新作となる本作は、京都のお茶屋世界に飛び込んだ少女の成長物語。舞妓不足に悩む花街のお茶屋で仕込みになった春子(上白石)は、厳しい花街のしきたり、唄や舞踊の稽古、慣れない言葉遣いに苦戦しながらも、一人前の舞妓を目指して奮闘する――というストーリーで、ミュージカルシーンやダンスシーンを織り交ぜた作品となっている。
約800人のオーディションの中から選ばれた主演の上白石は、「大好きな映画が初日を迎えたことが、こんなにうれしいなんて……。感無量です」と大粒の涙を流し、「この作品が大好きなので、みなさんにもたくさん愛して欲しい。今日はほんまおおきに」と観客の温かい拍手に感謝。「最初から泣いてしまって、この後どうなっちゃうんだろう……。頑張って止めます」とはにかむ上白石に、春子が淡い恋心を抱く“センセ”役の長谷川は、「こっちもジーンときました」と優しく微笑み、ともにプロモーションを続けてきた周防監督も「こんな萌音ちゃんを見たのは初めて。やっぱり16歳の初々しい女の子ですね」と上白石の熱い想いに感激していた。
そんな上白石の様子を温かく見守っていた共演者たちからは、「辛くなったら、今の瞬間を思い出して乗り切って」(渡辺)、「人は好き勝手言うけど、きっと大丈夫!大丈夫!」(竹中)と口ぐちに激励の言葉が贈られる場面も。涙が止まらない上白石の顔を、優しく拭っていた富司に、「萌音ちゃんのブラウスのように、真っ白なままで挑んで頑張って」と背中を押された上白石は、「頂いた言葉は、絶対に一生忘れません。次に会ったら、『成長したね』と言ってもらえるように頑張ります」と大感激。イベント最後は、舞妓が修業期間を経て本格的にデビューする"お見世出し"にちなんで客席に花道が作られ、上白石は「映画の中と同じように、私もこれが“お見世出し”だと思って、これから毎日頑張りたい」と笑顔でくぐり抜けた。