いつものようにメールを受信していたら、「本日付けで退職します」というタイトルが! という経験はないだろうか。いまや会社をやめるとき、お世話になった方々に「退職メール」を出すのは一般的な習慣となっている。そこで今回は、マイナビニュース会員に「印象に残っている退職メール」についてアンケートをとった。
Q.会社の人の「退職メール」で印象に残っているものを教えてください
■脱出系
・「先輩の『お前もこんな会社早く脱出しろよ』という退職メール」(32歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「これで自由になれる」(60歳男性/電機/技術職)
・「『脱獄する事にしました』その例えはさすがにマズくないかと…」(34歳男性/金属・鉄鋼・化学/その他)
■勉強になったもの
・「法務のお局様の退職メール…『働くとは』といった、深い話がさらりと分かりやすく書かれていて、私も彼女のように仕事に向き合い、後輩に言葉をかけられるようになりたい」(29歳女性/医薬品・化粧品/技術職)
・「人に好かれろ、そのためには人と話さなければならないという一言」(36歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「長く働いてきた女性で、子育てと仕事のはざまで葛藤した様子を記してくださったメール…自分にとってはまだまだ先の話だが、仕事と子育ての両立について再度考えるきっかけになりました」(23歳女性/金融・証券/営業職)
■見習いたいメール
・「これからも何十年も残っているよう、私も応援しています…と書いてもらったとき」(32歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「お世話になったこと、会社を通して成長したことを素直に書いていたメール」(32歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「会社の前途をたたえる心温まるメール」(34歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/事務系専門職)
■会社・職場の悪口など
・「辞めた理由として職場の愚痴を書いていた」(26歳女性/情報・IT/営業職)
・「会社に対する苦言を全社員に一斉送信していたのには驚いた」(29歳男性/金融・証券/営業職)
■本人に会えず、メールのみ
・「同期の子から夜に『本日付けで退職いたしました』というメールが送られてきたこと」(31歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)
・「『もう明日から行けません』とだけ書かれたメールが店長の元に届いて、それ以来音信不通になった」(25歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「メールの文面はコピペしたような定型文でしたが、本人は最後の日に出社せずにそのまま音信不通で消えてしまった事がありました」(27歳女性/印刷・紙パルプ/秘書・アシスタント職)
■転職先が…
・「皆さんのご活躍を…と書いてあったが、その後ライバル会社に入社した」(37歳男性/通信/技術職)
・「次の職場が自慢げにかかれていた」(29歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「退職して、自分たちの顧客の会社に転職した人から、勝ち誇った感じがにじみ出るようなメールがあったのを覚えています」(54歳男性/電機/技術職))
・「体調不良による退職と聞いていたが、退職後すぐにライバル会社からのメアドで送信されてきた時」(31歳女性/金融・証券/営業職)
■働いている期間におどろいた
・「入社1カ月での退職メールに、向いていないので辞めます、と書いてあった」(23歳女性/その他/事務系専門職)
・「入社2カ月でやめたのに、『長い間お世話になりました』と書いていた」(34歳男性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「当時、まだ、60才定年だったのに勤続45年間という人がいて、すごいなと思いました」(48歳男性/電機/技術職)
■無念系
・「力尽きましたと書いてあった」(31歳女性/アパレル・繊維/事務系専門職)
・「志半ばで退職することになりましたというメールを送ってよこした、定年のおじさん…定年なのに、志半ばって???」(41歳男性/自動車関連/技術職)
■おちゃめなもの
・「○○(苗字)はお星様になります、というタイトルだった」(31歳女性/情報・IT/技術職)
・「退職した後に何かミスが発覚したら許してね! っていう先輩が打ったメールは笑えて覚えています」(25歳女性/金融・証券/専門職)
・「部長が部員全員に当てたメールを転送して退職メールを作ったおじいちゃん…本文は作ってあったんだけど、タイトルがRe:のそのままで何事かと思ってびっくりした」(32歳女性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
■ライフイベント系
・「子供が欲しいのでやめます…できたわけではない」(30歳女性/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・「私宛てではないが、寿退職する先輩が同期の独身女性に『いつまでも飲み会に参加したり遊んでばっかりしないで結婚や子供を産むことを考えた方が良い』という内容のメールを送っていてあぜんとした」(32歳女性/警備・メンテナンス/秘書・アシスタント職)
・「諸事情により退職とあったあとで、名字が変わった旨の連絡が来たとき」(26歳女性/金融・証券/事務系専門職)
■個別でうれしかったもの
・「大多数の人にはBCCで一斉送信していたが、私には個人的に退職メールを送ってくれた係長がいた…私としてはそれほど親しいとは思っていなかったが、以前に1度仕事で協力してあげたことがあって、律義にそれを覚えてくれていたようで、感動しつつちょっと寂しい気持ちになった」(32歳女性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・「メールの最後にエクセルで個々にメッセージを書いてくれていた」(34歳男性/人材派遣・人材紹介/営業職)
■一気に退職
・「6年勤務した私と、3年勤務した後輩…同時に退職することになり、私が『長いようで短かった6年』と書き、後輩は『短いようで本当に短かった3年』と書いた(零細会社の業績不振と事業撤廃に伴う退職でした)」(41歳女性/金融・証券/秘書・アシスタント職)
・「大量に早期退職があった時、退職メールがたくさん来てしんみりした」(27歳女性/ソフトウェア/技術職)
■その他
・「あったこともない人全員に送った人は人間できてると思う」(32歳男性/金融・証券/専門職)
・「今日付けで退職します、というメールが役員の携帯に入ったと聞いた」(41歳女性/マスコミ・広告/事務系専門職)
・「仕事で機械ばかり触れていたので、退職後は、小さいながらも農園で土いじりして生き物に触れるというセリフが印象的だった…悠々自適ということの体現と思った」(43歳男性/情報・IT/技術職)
■総評
印象に残っている退職メール、感動したものからあぜんとしたものまで、個性的なケースが寄せられた。特に会社生活がつらかった人のメールは「脱獄しました」「会社への愚痴」など、最後だからたまっていたものを吐き出そう、という熱い思いが感じられる。残っている人たちにとっては、もやもやとした気持ちが残ってしまうが…。
反対に、関わった人たちへの感謝や、これまでの仕事経験で得た知見などを記してくれる方は、いい意味で印象に残っていることが多い様子。ぜひ参考にして、自分が退職する際も「立つ鳥跡を濁さず」を心がけたい。
調査時期: 2014年9月11日~9月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性104名 女性146名 合計250名
調査方法: インターネットログイン式アンケート