三菱商事は12日、西アフリカ・コートジボワール共和国沖合の石油・ガス探鉱鉱区権益を、米アナダルコ社(Anadarko Petroleum)より20%取得することで合意したと発表した。これにより、日本企業として初めてコートジボワール共和国での石油・ガス探鉱事業へ参画する。

対象鉱区は、コートジボワール共和国南岸から約50km沖合、水深2,000m深海に位置するCI-103鉱区。同鉱区は、アナダルコ社、英タロー社(Tullow Oil Plc)、コートジボワール共和国営石油会社ペトロシ社(Petroci)の3社が権益を保有しており、2012年の探鉱井掘削により既に石油・ガスの胚胎が確認されているという。

鉱区位置(出典:三菱商事Webサイト)

近年、コートジボワール共和国の隣国であるガーナ共和国で大規模油田が発見され、アフリカ西岸部は世界的にも有望な石油・ガスの埋蔵地域のひとつとして探鉱事業が活発に展開されている。三菱商事は、業界トップクラスの深海域での探鉱/開発技術を持つアナダルコ社と共に、長年蓄積してきたアフリカ西岸部での知見を活かし、同事業に取り組むとしている。

三菱商事のアフリカにおける石油・ガス探鉱事業参画状況(出典:三菱商事Webサイト)

三菱商事は「経営戦略2015~2020年を見据えて~」において、2020年頃までに資源分野の持分生産量を倍増することを掲げている。今後は、既存の探鉱開発事業に加え、新興地域であるアフリカ西岸部での探鉱事業を推進し、石油・天然ガス等のエネルギーの安定供給に貢献していくという。