Politeは9月10日、東京・日本橋人形町に「日本橋大衆割烹 蛎殻屋」をオープンした。同店では9月末までの期間限定で、北海道産のブランド牡蠣「かきえもん」の焼き牡蠣を1ピース99円、フォアグラを500円で提供するという。
……そんなに安くて本当にうまいのか!? 開店に先がけて試食させてもらった。
牡蠣もフォアグラも絶品!
「日本橋大衆割烹 蛎殻屋」は、人形町駅(東京メトロ日比谷線・都営浅草線)から徒歩1分の場所に位置する和食店。地下1階へ続く階段を下りて店内に入ると、アジやタイが泳ぐいけすが出迎える。牡蠣も入っているようだ。
店内は和風のモダンな雰囲気で、テーブル席や掘りごたつ席がある。焼酎とともにディスプレイされている"江戸切子"のグラスは飾りではなく、焼酎を注文すると実際にこのグラスに入れて提供してくれるのだそうだ。
早速料理を頂いてみる。まずは1ピース99円の焼き牡蠣から。「かきえもん」という厚岸(北海道)産のブランド牡蠣で、オフシーズンとされる夏でもおいしく育つのが特徴だ。
味付けはシンプルに、すだちを少しだけ搾って頂くと……うまい。凝縮された濃厚なうま味とコク、ほどよい塩味がたまらない。
また、牡蠣が旬を迎える11月には、広島県産の「草津かき」を仕入れるという。こちらも発売から1カ月間限定で99円。なお、注文は1人3ピースまで。通常価格は380円となる。
続いて頂くのは、もう1つの特別価格メニューである「フォアグラ」。運ばれてきた料理のクオリティーに驚かされた。バルサミコソースで華麗なデコレーションが施された皿に、分厚いフォアグラステーキがのっている。これで価格が500円とは。安すぎる……。
ナイフを入れると、表面はパリッと焼きあがっているのがわかった。中はやわらかく、なめらかな舌ざわりを楽しめる。バルサミコ酢にしょうゆ、カツオだし、砂糖をプラスして3時間煮詰めたという甘酸っぱいソースが、濃厚なフォアグラとよく合っている。
臭みが少ないフランス産のカモのフォアグラを使用し、その品質は一流ホテルで提供されるものと同様とのこと。オーダーは1人1つまでで、通常価格は1,280円となる。
特別価格商品はこれだけではない。かの有名な焼酎「魔王」も、数量限定で1杯500円。特別価格商品を組み合わせれば、「フォアグラ」と「魔王」のロック、「牡蠣」3ピースと豪華なオーダーをしても、価格はたったの1,297円ということになる。にわかには信じがたい安さである。
ランチにも牡蠣とフォアグラが
同店では、毎週金曜日の12:00~14:00に限りランチ営業も行う。ランチメニューの目玉は、「牡蠣の深川丼」と「フォアグラ丼」。どちらも1日10食限定で、価格は500円となる。
「牡蠣の深川丼」は、しょうゆなどで煮込んだアサリやハマグリをご飯にのせた「深川めし」を牡蠣でアレンジした一品。大粒の牡蠣がごろごろと入っており、見た目のインパクトも抜群だ。
味付けにしょうゆではなく麦と大豆のあわせみそを使っているのが特徴で、牡蠣の甘みを殺さず、しょっぱすぎない味になるよう調整しているという。ご飯が進む濃い目の味付けだがしつこくなく、クリーミーでうま味たっぷりの牡蠣を堪能できる。一緒に入ったゴボウの歯ごたえがアクセントになって飽きがこない味わいだ。
「フォアグラ丼」はその名の通り、フォアグラステーキを2枚のせた丼。高級食材のフォアグラを惜しげもなく使った内容で、かなりのインパクトだ。
フォアグラの濃厚な味わいがご飯と好相性で、ペロリといただける。ソースは、しょうゆをベースにリンゴやモモ、ウメに香味野菜を加えた甘辛い味わいで、フルーティーな風味がフォアグラとも合う。
そのほかに、ご飯とみそ汁がおかわり自由の「週替わり定食」(850円)や「海鮮丼」(980円)などもそろえる。
これだけ安いと、おせっかいながら「採算は合っているのか……」と不安になってしまうが、やはり特別価格は「赤字覚悟」だという。同店を運営するPoliteは、もともと化粧製品に関する事業を行っている企業。本業が別にあるからこそ、「おいしいものを安く」という真心で運営できるのだそうだ。
高級食材を使った料理や上質なお酒を、驚くほど安く堪能できる「日本橋大衆割烹 蛎殻屋」。その"驚き"も一緒に、ぜひとも味わっていただきたい。
同店の所在地は、東京都中央区日本橋人形町3-12-11 グランデ人形町地下1階。営業時間は、17:30~23:00(ラストオーダー22:30)となる。
※記事中の情報・価格は2014年9月の取材時のもの。価格は全て税別