米Appleは9日(米国時間)スペシャルイベントを開催する。そこで発表されると"噂"されるのが新型iPhoneだ。"発売日の発表"はおろか"端末自体の発表"すらされていない、新型iPhone。米国ではすでに新型iPhoneを求める列ができているが、東京・銀座のApple Store前にも並ぶ人たちがいた。そんな猛者たちを直撃し、iPhoneにかける情熱や、並ぶ際の心構えを聞いた。
キャンプ用の椅子に腰掛け、万全の体制でその時を待つのが、KANさんと志遠さん。二人は20歳の大学生で、iPad(第三世代)発売の頃から毎年Appleの新製品が出ると、必ず並んでいるという強者だ。取材を行った際には、2人にしか話を聞くことができなかったが、5、6人の交代制で並んでいるという。
筆者が声をかけると、特に戸惑うことなく取材に応じてくれた。というのも、「ひっきりなしに取材を受けてますから。テレビとかネットニュースとか」(KANさん)、確かに筆者のすぐ近くにもテレビクルーが見受けられた。そうした取材について志遠さんは、「ただ並んでいるだけで暇なので、取材が楽しみですよ」と笑顔で話してくれた。9月6日から並んでいるという2人。並ぶにあたり、Apple Storeの責任者に了解を得たという。
"銀座"を選んだ理由は?
ところで、Apple Storeといえば、今年6月に東京・表参道に新たなショップがオープンしたばかり。なぜ、銀座店を選んだのだろうか。「やっぱりApple Storeといえば銀座だと思っているし、毎年ここなので」と、KANさん。続けて志遠さんが「代々木公園でデング熱が騒動になっているでしょ? 表参道は代々木公園から近いので、ずっと外にいる僕らにとっては、ちょっと怖い。風邪を引いたり体調を崩すことが、一番気をつけなければいけないですから」と、意外な理由を教えてくれた。
ちなみに、新型iPhoneの発売日として噂されているのは、9月19日前後。取材をした9日から10日近くあることになる。一体何をして過ごしているのだろうか。KANさんは、「iPhoneとかiPadとかに録画したドラマやアニメを観て時間を潰してます。あとは、取材があったりボーっと街を見てたりで、案外あっという間ですよ」と平然と答えてくれた。だが、発売日がもし19日よりもずっと後、10月や11月だったらどうするのか聞くと、「うーん、一回帰ります。作戦練り直します。学校も始まっちゃうからね」と2人は苦笑いを浮かべていた。
また、新型iPhoneについては「4.7インチ」と「5.5インチ」2つのモデルが発表されるとの噂もある。KANさんが、「もし同時に発売されるのであれば、もちろん両方買いますよ」と言うと、志遠さんも大きくうなずいていた。