ボーイングは9月8日、ライアンエアー(本社:アイルランド)からの100機の発注コミットメントを受け、737 MAX新シリーズのローンチを決定した。

ライアンエアの737 MAX 200のイメージ

最大200席まで増加可能、燃料効率もアップ

新たに737 MAXファミリーに加わるのは737 MAX 8をベースとした「737 MAX 200」で、座席数を最大200席まで増加させることが可能。現時点で最高の運航効率性を有する単通路機と比較して、座席当たりの燃料効率性は20%向上する。

なお、ライアンエアーはさらに、100機の737 MAX 200の購入オプション権も有している。ライアンエアーは、今回の発注コミットメントにより保有機数が現在の300機超から2024年までに520機となり、パイロットなどの乗務員や整備士など、約3,000名の雇用機会をヨーロッパ市場に提供する。また、年間の輸送客数を昨年の約8,200万人から2024年までには1億5,000万人以上にまで拡大することが可能となる。

LCC市場は急速に拡張しており、ボーイングの737 MAX 200はこの市場ニーズに応えるために開発が決定された。LCC市場は、2033年までには単通路機市場の35%を占めると予測されており、中心は160席クラスとなるが、737 MAX 200は、座席数を最大11席増加して航空会社にさらなる収益向上機会を提供、運航コストも737 MAX 8比で最大5%削減する。

この737 MAX 200が737 MAXファミリーに新たに加わることにより、航空会社は個々の路線ニーズに適合する適切なサイズの単通路機による運航が可能となる。

ボーイング・スカイ・インテリアを採用

737 MAX 200は、737 MAX 8の機体をベースとし、胴体中部に乗降ドアを取り付けることで座席数を最大200席まで増加。胴体サイズはA320neoよりも2.2m長く、客室内はより広くなる。運航会社は単通路機の標準である160席として広々とした客室仕様、あるいは最多座席数となる200席の仕様、ニーズに合う柔軟性に富んだ選択ができる。

737 MAXの客室仕様はボーイング・スカイ・インテリアを採用。独創的な設計の壁や窓、開放感を感じさせるLED照明、大型化した手荷物収納棚などを特徴としており、快適な空の旅をサポートする。

737 MAXファミリーの受注数は今日までに46社からの2,239機。なお、ライアンエアーは、300機超の737-800型機を使用して69の空港から30カ国186都市向けに、毎日1,600便以上を運航している。737型機の初受領は1994年で、現在ではヨーロッパ最大のボーイング機運航会社となっている。