日本銀行は9日、2014年8月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は前年同月比2.4%増の1,188兆7,000億円となった。
伸び率は前月から0.1ポイント低下し、2013年2月(2.4%増)以来1年6カ月ぶりの低い伸びとなった。縮小したのは2カ月ぶり。
M3の内訳を見ると、現金通貨は前年同月比3.5%増(前月3.4%増)の82兆7,000億円、預金通貨は同4.3%増(同4.1%増)の502兆3,000億円、準通貨は同0.4%増(同0.4%増)の567兆円、CD(譲渡性預金)は同8.5%増(同9.8%増)の36兆8,000億円となった。
M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は前年同月比3.0%増(前月3.0%増)の875兆2,000億円となり、伸び率は横ばいだった。M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は同2.9%増(同2.9%増)の1,560兆2,000億円と、こちらも伸び率は横ばいだった。
マネーストックは、通貨保有主体が保有する通貨量の残高(金融機関や中央政府が保有する預金などは対象外)が基本となる。通貨保有主体の範囲は、居住者のうち、一般法人、個人、地方公共団体・地方公営企業が含まれる。このうち、一般法人については、預金取扱機関、保険会社、政府関係金融機関、証券会社、短資等を除く法人となる。なお、速報値は後日修正される場合がある。
