異常気象ともいえる猛暑の夏はひと段落したが、起きても食欲がなく、お昼も食欲が戻らず……なんて生活を送っていないだろうか。食べられたとしても、そうめんやそばなど、冷たくてのど越しがいい麺類ばかり、なんてことになっているのでは? だがこの夏バテを放置しておくと、たんぱく質やビタミンなどの栄養不足で重たい疲労感に悩まされることになるのだ。
日中の暑さだけでなく、寝苦しさが食欲を低下させる
暑いとはいえ、日中を炎天下の中でずっと過ごすという人は少ないはず。それなのに食欲が出てこないのは、寝苦しい夜に問題があるからだ。寝苦しい夜が続く時期は、他の季節に比べて睡眠の質が低下する。起きても疲労感が残っているため、朝に食欲がわかない状態になり、朝食べないと一日の食のリズムは崩れがちになってしまう。また、暑さから冷たいものに食指が動いてしまうため、胃腸に負担がかかり食欲はさらに落ちてしまうと考えられている。
栄養不足がより夏バテを促進させ、慢性的な疲労感に
夏バテで食べられない→栄養不足でスタミナが出ない→疲れやすい→さらに夏バテする→食べられない……という悪循環をよび、秋になっても疲れが取れず、慢性的な疲労感に悩まされてしまうこともあるのだ。長引く夏バテ解消には、食べられるような体力作りと、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの元気を取り戻す栄養補給を同時に行うことが大事だ。無理なく、夏バテ解消させるためのポイントをまとめた。
対策1 熟睡環境を整え、朝食を食べられる元気を
食べないといけないと言っても、食べる元気がないと食欲は出てこない。そのためには、朝すっきり起きられるように、夜環境を見直すことが大切。寝やすい温度調整や寝具を見直すなどして、疲れを残さない体作りを心がけるようにしよう。
対策2 ポイントは朝食! 朝食を食べる習慣を
朝に食べないと一日の食事のリズムが乱れてしまうので、朝に何かしら口に入れる習慣を身につけるのがよい。冷たいものでないと食べられないのであれば、スムージーなどがオススメだ。自分が好きな野菜や果物に牛乳、ヨーグルトなどを加えれば、ビタミンやミネラル、たんぱく質なども補給できる。自分で作るのが面倒な人は、市販の簡易的なスムージーを牛乳や豆乳で割って飲めば栄養補給は可能だ。
対策3 たんぱく質を意識して摂取
ビタミン、ミネラルも必要だが、疲労回復にはたんぱく質も重要だ。肉や魚などを食べるのが理想的だが、牛乳や豆乳、卵など食べやすいものを利用するのでもいいだろう。朝食の場合は、スムージーもそうだが、牛乳や豆乳などを簡単に使える方法でレシピを考えてみるとよい。
対策4 「香の物」が食欲アップに有効
肉や魚などを食べるときに、にんにくやショウガ、ネギなどのいわゆる「香の物」を使うと食欲がアップする。特ににんにくは夏バテに効果的なので、上手に活用してみるといいだろう。