Q.クレームを受けたことがありますか?

人間誰しも失敗はするもので、仕事上のミスを顧客先から怒られる、というツラい状況も多々ある。ただ、中には身に覚えのない理不尽なクレームを受けることもあるようで……。今回はマイナビニュース会員のうち男女500名に、これまでクレームを受けたことがあるか聞いてみた。

Q.クレームを受けたことがありますか?

はい 35.2%
いいえ 64.8%

Q.(「はい」と答えた方にお聞きします)どのような内容で、どう対応したのか教えてください

■理不尽なクレーム
・「うちの会社の『子会社のバイト』に採用されなかったのが納得いかないからお前らがなんとかしろみたいな内容」(29歳男性/商社・卸/事務系専門職)
・「後輩の言葉づかいが悪いと、お客からクレーム…それにくわえてやつあたり、ひたすらすみませんと謝り倒した」(41歳女性/その他/その他)
・「作成した書類の文字がみづらいと言われたので、フォントの文字の大きさを大きくして、渡し直した」(32歳男性/機械・精密機器/技術職)

■摩訶不思議なクレームも
・「ポイントカードの有効期限について: 解約後は無効になることを説明を受けていないと延々と怒られ、上司に判断を仰ぎ、(本来はできないのだが)事後ポイント処理することになった」(40歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「全く申し込んでないのに、絶対に申し込んだ!! と言い張り怒鳴る」(27歳女性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・「銀行の窓口で割り込みをしてきたお客さんに並ぶように言ったら『なんで並ばないとだめなの?』と言われた……幼稚園からやり直してほしいと思った」(31歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)
・「空港に勤めていたとき、乗り遅れた客から物を投げられた」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・「落としたら壊れたとクレーム入れられた時は訳がわからなかった」(34歳男性/小売店/販売職・サービス系)

■怒りを通り越して笑える
・「スーパーでバイトしている時、お客さまが買って持ち帰った冷凍食品が溶けていたというクレーム…購入時は溶けていなかったが、帰ったら溶けていたと、2時間くらい怒鳴られた」(29歳女性/その他/クリエイティブ職)
・「映画館に勤めています……上演終了後、お客さまから場内で『ムヒ』を無くしたとのお申し出があり、スタッフ全員で探したが見つからず、『スタッフが盗んだのでは』とクレームを言われた…『ムヒ』を盗むようなスタッフはいないと思ったが、盗まれた可能性も含めて調査すると答えて納得していただいた」(33歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)
・「パンの点数シールがついていないから家まで持ってこい→家まで持っていく…22時過ぎに電話で『買ったアイスが溶けていた! 風呂上がりに食べたいから今すぐもってこい』と怒鳴られる→家まで持っていく」(27歳女性/小売店/販売職・サービス系)

■ひどい仕打ちを受けたケース
・「ちょっと細かくは言えないけど、法律にのっとったらできませんってことなのに、やれと強要され断ったら頭つかまれて机に打ち付けられた」(29歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「土下座してさらに蹴られた」(40歳女性/不動産/事務系専門職)
・「非は認めずこちらに責任を丸投げされた、年度の途中で自分が担当を降りることになった」(28歳男性/学校・教育関連/その他)

■ちょっといい話も
・「イベントの動員数が悪いと九州から東京に連絡があった…そのときは新人で相手の話を聞いて同調するくらいしかできなかったが、だんだん相手が落ち着いてきて無事終わり、電話を切ったら周りから拍手をもらった」(34歳男性/情報・IT/営業職)
・「覚えていないが、結果的にきちんと対応したことが良かったのか、良きお客さまとなってくれた」(36歳女性/医療・福祉/専門職)

■クレーム処理のコツ
・「ゆっくりと話を聞き、だけどこちらの条件も聞いてもらう」(32歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)
・「よくよく話を聞いて、相手の思うようにだけはしない…真摯に向き合っているように見せる」(31歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「全くの言いがかりで、どんなにこっちが悪くなくとも真摯に対応して、次の商売につなげる…喧嘩になろうとも決して相手に勝たないこと」(36歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「いろいろありすぎて、覚えていない…しかし、解決しないクレームはないと思って、お客さまの話を親身になって聞けば、大概は解決する」(36歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

■今後に生かしたケース
・「クレームは上司に対応してもらい、クレームの原因の業務を見直しして今後の再発につとめた」(29歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「どうしたらそのミスが起こるのか皆で考え、意識を高めた」(27歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)

■総評
クレームを受けたことがあるという人は35.2%。こちらのミスだったケース、相手の勘違いだったケース、さまざまなクレームの体験談が寄せられたが、ここでは特に、相手の要求が理不尽すぎておかしくなってしまうような、一風変わったクレームを紹介しよう。

子会社のバイトに採用されなかった、と親会社にクレームの電話を入れる顧客、ポイントカードの期限切れを納得しない顧客、飛行機に乗り遅れたとモノを投げる顧客など、八つ当たりのようなクレームを受けたという声があった。期限切れを知らせたら、そのお知らせが遅いと怒られた、サービスしたら発注内容と違うと怒られた、など、よかれと思ってやったことがアダで返ってくる場合もあるようだ。

特に、小売業やサービス業などは、お客が目の前に見えている業種で、クレームも感情的で個性的なものが多かった。「落としたら壊れた」「買った食品が溶けていた」「ムヒがなくなった」などなど、理不尽な要求にも対応しなければいけない苦労が忍ばれる……。郵便・配送業など、商品が届かない、というクレームも非常に多いようだ。

クレームの対応法としては、「ひたすら謝る」と回答していた人がほとんどだったが、中には、土下座したら蹴られた、机に頭を打ち付けられた、なんてヒドい仕打ちを受けた人も……。相手の怒りを収めるコツは「とにかく話をじっと聞くこと」「相手の要求を理解すること」、その上で「ただ言いなりにならず、こちらの条件も聞いてもらうこと」が重要なようだ。「お客さまの話を親身になって聞けば、大概のクレームは解決する」なんて、悟りの境地を語ってくれた人もいた。

顧客からのクレームは、理不尽なものばかりとは限らず、業務改善のヒントにつながることもある。ミスの再発を防ぐべく、みんなで解決策を話し合ったという企業もあったようだ。見習いたい。

調査時期: 2014年8月12日~8月17日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性247名 女性253名 合計500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート