ロジクールは9月4日、1台のキーボードをPC、スマートフォン、タブレットなど最大3台のデバイスとペアリングして使い分けられる、Bluetoothキーボード「ロジクール Bluetooth マルチデバイス キーボード K480」(以下、K480)の発表会を開催した。9月12日より発売し、価格はオープン、直販サイト「ロジクールオンラインストア」での価格は3,980円(税別)。
ロジクールの製品担当、古澤明仁氏は、「ロジクールの製品はスイスでデザインされ欧米を主要ターゲットにしているが、このK480は日本市場に特化した製品」と語るとともに、製品開発の経緯や特徴を述べた。なお、製品の概要は別記事「ロジクール、接続デバイスをダイヤルで切り替えられるBluetoothキーボード」を参照いただきたい。
まず日本におけるデジタルデバイスの普及率を示し、PC、スマートフォン、タブレットという複数のデジタルデバイスを同時に利活用しているユーザーも多いはずと分析。「昨夜撮影した」という古澤氏のデスク周りをスライドで映し(下の写真)、「自分の身の回りもこんな感じ」と親近感を抱く方も多いだろう。そういったシーンの中で、各デバイスで効率的にテキスト入力を行えるのが「K480」というわけだ。
K480、PC、スマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイスを最大3台までBluetoothで接続可能なキーボード。対応OSはWindows 7 / 8、Mac OS X、Chrome OS、iOS 5以降、Android 3.2以降だ。「アナログ感覚にこだわった」という言葉に象徴されるように、本体左に配されたダイヤルスイッチによって、直感的に接続先を切り替えられる。
複数のデジタルデバイスを使いこなす上で、テキスト入力という作業はこれまで個別のデバイス側で行うことが多かった。K480は最大3つのデバイスとBluetoothでペアリングしておき、K480のダイヤル操作で接続デバイスを切り替える。1台のK480を、3つのデバイスでスムーズに利用できる |
また、K480のキーボード上部には、スマートフォンやタブレットを立て掛ける溝が用意され、スマートフォン/タブレット用スタンドとして機能する。この溝にも、ロジテックならではのこだわりが息づいているという。
「日本のスマートフォンユーザーは、端末購入と同時に端末ケースも購入している人がほとんど」(古澤氏)。そこでK480の溝は、幅が258mm、奥行きが10.5mmと、スマートフォンやタブレットにケースを装着していても立て掛けられるよう設計されている(すべてのケースに対応するわけではない)。
このスタンド機能には、普段からスマートフォンやタブレットを立てておくといい。例えば、マナーモード中のスマートフォンにメールが届いても、K480の上部で視界に入りやすいので、見逃すことなくレスポンスを返せる。また、K480のダイヤルを回すだけで接続先をスムーズに切り替えられるので、慣れたキーボード(K480)でテキスト入力できるのは魅力的、効率的だ。
Windows、Mac OS、iOS、Androidなど、各種OSの端末で利用可能なのもK480の特徴だ。キーボード右に配されたボタンでOS選択をワンタッチで行えるほか、OSごとに異なるキー配置についても、細やかな配慮がなされている。例えば、Windows環境とMac OS X環境で異なるキーに対して、両方の「キー機能」(AltとCommand)を刻印しているなど、日ごろからマルチOSを使い分けているユーザーにとっては嬉しいポイントだ。
「キーボードにスマートフォンやタブレットを立てられるのは嬉しいけど、重みで不安定にならない?」と思う方もいるかと思うが、K480の本体はズッシリ重めの815gと、他のBluetoothキーボードに比べて、約1.5~2倍の重量となっている。改めて述べると、K480はモバイルキーボードではなく、据え置きキーボードなのだ。
これについて古澤氏は、「スマートフォンやタブレットをK480に立て掛けてバランスを取るために、あえて重りを配した」と語った。機能性や利便性の向上はもちろん、安心してキータイピングに集中できるようになっている。
K480の直販価格は3,980円(税別)と、多機能なBluetoothキーボードとしては安い部類だ。今後より加速していくマルチデバイスの使いこなしをサポートし、そして快適にもしてくれるガジェットではないだろうか。