Yahoo! JAPANはこのほど、「日本人の防災意識」に関する調査結果を発表した。同調査は、同社が運営する「Yahoo!検索」「Yahoo!ショッピング」のデータを抽出・分析したもの。
防災意識が高まるのは9月1日と3月11日
まず、「Yahoo!検索」のデータを用いて2012年1月以降の「防災グッズ」「非常食」という言葉の検索数の推移を調査した。
「防災グッズ」の推移を見ると、毎年9月1日、3月11日近辺に検索が大幅に増えることがわかったという。そのほか、大きな地震が発生したときや、地震に関する大々的な報道が行われたときにも検索が増加していた。また、「非常食」の推移を見ると同様に9月1日、3月11日近辺に高く伸びていた。
次に、「Yahoo!ショッピング」のデータを用いて、2012年1月以降の防災非常用持ち出しセットの取り扱い高推移を調査した。その結果、検索数の推移と同様に9月と3月に取扱高が伸びていた。
「これらの結果から、9月1日の「防災の日」が日本人の防災意識を高め、さらに実際に防災の備えを促すことに大きく貢献していることがうかがえた。さらに、54年の歴史を持つ「防災の日」以上に、現在の日本人の防災意識が高まる日は、東日本大震災が発生した3月11日であるということもわかった」(同社)
年々増えている3月11日への注目。9月1日に代わる新たな「防災の日」か
続いて、「東日本大震災」という言葉の検索数の推移を調べた結果、2012年以降、3月11日には「東日本大震災」の検索が大幅に増えており、さらにその数が年々増加していた。この結果から、日本人の意識下においては、3月11日は9月1日以上に防災について意識する、新たな「防災の日」になっていることがうかがえたという。
防災に関する意識がもっとも高い県は高知県
2014年1月以降の「防災グッズ」「非常食」という言葉の県別の検索数割合を調べたところ、検索数割合は「高知県」が最も高い結果となった。また「愛媛県」「徳島県」「香川県」「和歌山県」「大分県」など、四国周辺の県も検索数が高い傾向が見られた。
次に、「南海トラフ」という言葉の県別の検索数割合を見てみると、「愛媛県」がもっとも高かったほか、四国周辺を中心とした県の検索数割合が高い結果となり、南海トラフ地震について強い関心を持っていることがわかったという。
同社は「高知県の「南海トラフ」の検索数割合は、愛媛県、大分県に続いて3番目だったことから、高知県には南海トラフ地震への関心だけでなく、危機意識を持って実際に防災に備えている人の割合が高いことがうかがえた」とコメントしている。