Appleのストレージサービス「iCloud」を利用する米国のセレブたちのプライベートなヌード写真が多数流出した事件で、米Appleは現地2日、中間報告を発表した。それによると、当初疑われていた「iCloud」や「Find my iPhone」を含むAppleのシステムへの不正アクセスは確認できなかったとしている。
事件の発端は、8月31日に米国の著名人のプライベートなヌード写真が画像掲示板の「4Chan」に投稿されたことから始まる。被害にあったのは、オスカー女優のJennifer Lawrenceさんや歌手のRihannaさんらを初め100人近くに上ったようだ。
流出の原因として、iCloudへの不正アクセスが疑われていたが、米Appleはこの事実を否定した。同社の声明文は次のように始まっている。「特定の著名人の写真が盗難されたことを知ったとき、我々を憤慨した。ユーザーのプライバシーとセキュリティーは我々にとってもっとも重要なことであり、すぐに原因を突き止めるために、エンジニアを動員した」とセキュリティの重要性を強調。続いて「40時間以上調査を行った結果、特定の著名人のアカウントのセキュリティが破られたことを確認した。ユーザーネーム、パスワード、秘密の質問が漏れたのが原因であり、これはiCloudやFind my iPhoneを含むAppleのシステムへの不正なアクセスによるものではなかった」とまとめている。
本件に関しては、全ユーザーに対して、強力なパスワードを使用し、2段階認証を設定することを推奨している。なお、同社は犯罪者を特定すべく、法執行機関とへの協力を続けていく。