AMDは2日、デスクトップ向けGPUの新モデルとして、ミドルレンジの「Radeon R9 285」を日本国内でも販売すると発表した。9月5日以降の発売を予定する。日本国内の価格については未定だが、北米市場の参考価格は249米ドル。

Radeon R9 285

主な仕様は、SP数が1,792基、コアクロックは最大918MHz、メモリは256bit接続のGDDR5 2GB、メモリスピードは5.5Gbps、補助電源ピン6ピン×2。TDPは190W、PCとの接続バスインタフェースはPCI Express 3.0 x16。

2014年8月に行われたWebキャストで存在が明かされた製品。製品名こそ「Radeon R9 285」だが、スペック的にはRadeon R9 280XやRadeon R9 280の下位に位置付けられる。

Radeon R9 285のスペック。以下の2製品と比べて、動作クロックメモリ容量や帯域幅などが下回っていることがわかる

Radeon R9 280Xのスペック

Radeon R9 280のスペック

AMDではRadeon R7 270XとRadeon R9 280Xの間に位置付けている

一方、従来のRadeon R9 280シリーズでは対応していなかったTrue Audioに対応するほか、画面のカクつきやティアリングを押さえる表示技術「FreeSync」をサポートする。

表示技術「FreeSync」に対応する

従来のRadeon R9 280シリーズは、Radeon HD 7000シリーズのコアをベースとした製品だった。しかし、True Audioは、GPUにDSP(Digital Signal Processor)を組み込む必要があるため、Radeon R9 280XやRadeon R9 280とRadeon R9 285では、ベースのコアが異なると考えられる。

競合となるのはNVIDIA GeForce GTX 760で、AMDによると3DMark FireStrikeのExtremeプロファイルで26%、そのほか「バトルフィールド4」や「Bioshock Infinite」といったゲームタイトルでは15%パフォーマンスが上回るとしている。

NVIDIA GeForce GTX 760とのパフォーマンス比較(3DMark FireStrikeのExtremeプロファイル)

NVIDIA GeForce GTX 760とのパフォーマンス比較(バトルフィールド4)