エプソンは2日、個人向けインクジェット複合機の2014年秋モデル最上位機種として「EP-977A3」を発表した。昨年登場して話題を呼んだEP-976A3の後継機にあたり、A4機並みのボディサイズながら、A3サイズへの印刷を可能とする。

発売は9月18日、価格はオープンプライス。店頭予想価格は3万円台中盤。

EP-977A3

2014年モデルの特徴は、印刷フローにおけるトレイや操作パネルの開閉を自動化した機構だ。プリントジョブに応じてプリンタの電源がオンになり、排紙トレイが開放し、操作パネルもいつも利用している角度(パネルポジンションはプリンタ側で記憶している)に自動調整される。

印刷終了後には、電源をオフにすれば排紙トレイとともに用紙カセットのカバーも自動で収納される。もちろん、排紙トレイは操作パネル上のボタンによって手動で開閉することも可能だ。なお、EP-977A3では給紙精度の向上により、従来機EP-976A3に比べ、A3写真印刷時で約1.5倍となる約115秒での高速プリントを実現している。

スマートフォンとの連携については、従来と同様に専用アプリ「EPSON iPrint」のほか、AirPrint、Google Cloud Printなどに対応。EPSON iPrintからの印刷時にはプリンタ本体からの用紙情報を読み取ることが可能になった。これは、用紙をセットする際、プリンタ側に用紙の種類・サイズを設定しておき、メモリカードからの印刷やEPSON iPrintからの印刷時に参照することで、設定ミスによる印刷の失敗を防止するための機能だ。

その他のスマートフォン用ソフトウェアとしては「EPSON カメラでコピー」という画像補正アプリケーションが追加された。これにより、カメラの撮影画像もスキャナで取り込んだように綺麗な画像に仕上げられる。

このほか、新たに本体の自動電源オン・自動電源オフ機能を搭載。自動電源オン機能では、例えばスマートフォンからの印刷時など、離れた場所からの印刷データを受信すると自動で起動する。また、自動電源オフは、一定時間が経過すると自動で電源を切る機能。

ボディデザインは昨年と同様にフラットでシンプルなフォルムを採用。給紙機構は2段式のカセットに加えて、背面に手差し給紙を用意している。操作パネルには新たに4.3型の液晶タッチパネルを搭載した。

プリントエンジンは解像度5,760dpi。インク構成はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタの6色構成で、カートリッジは新タイプの80/80Lを使用する。ドロップサイズは最少1.5pl。ヘッドのノズルは各180ノズル。公称プリントスピードはL判カラーフチなし印刷が約13秒となっている。一方のスキャン解像度は4,800dpi。センサーはCIS方式。

インタフェースはUSB2.0、IEEE802.11b/g/n、10BASE-T/100BASE-TXの3種に対応。Wi-Fi DirectとWi-Fiが併用可能になり、来客などにはWi-Fi Directで4台まで接続できる。サイズはW479×D356×H148mm。重量は約8.7kg。