第38回モントリオール世界映画祭のワールドコンペティション部門の授賞式が、現地時間の1日18:30からカナダ・モントリオールのインペリアルシネマで行われ、吉永小百合が主演を務めた映画『ふしぎな岬の物語』(10月11日公開)が審査員特別賞とエキュメニカル審査員賞をW受賞した。
モントリオール世界映画祭は、米・アカデミー賞の前哨戦としても知られる北米最大の映画祭。『ふしぎな岬の物語』は、『孤高のメス』(2010年)や『八日目の蝉』(2011年)などで知られる成島出監督がメガホンをとり、吉永が初めて企画から参加した。邦画作品の審査員特別大賞受賞は、2010年『わが母の記』以来3年ぶり史上5作品目、エキュメニカル審査員賞は2006年『長い散歩』以来の快挙となった。
約1,000人の観客が授賞式の会場で結果を待つ中、同作のタイトルが発表されると会場には割れんばかりの拍手と喝采が響きわたった。現地入りしていた吉永と共演の阿部寛は登壇し、吉永はフランス語で「スタッフ一同、皆さまに感謝いたします。こんな賞をいただき私たち皆、本当に感激しております」、阿部は英語で「非常にうれしいです。とても素晴らしい賞を頂きました。本当に有り難うございます」と喜びの言葉を語った。
一方の成島監督も「共に企画から携わった吉永さんを中心として、スタッフ・キャストが皆心を一つにし、大変良いチームワークで作り上げることができました。人と人とが想いをもって『つながる』ことだけが人を救っていく、という普遍的なテーマが海外でも受け入れられたことを大変うれしく思います。本当に、有り難うございました」とコメントを寄せた。