ワイヤレスゲートがLTE対応のSIMサービス「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」の提供を9月1日より開始した。同サービスは、ワイヤレス・ブロードバンドサービス事業を展開する同社ならではの強みを活かしたSIMサービス。無線LANスポットの「ワイヤレスゲート Wi-Fi」を無料で利用できるほか、業界最安値となる月額480円(税込)のプランが用意されていることなどが特長だ。
本稿では、ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTEのサービス内容や特長を詳しく解説するとともに、どんな人にオススメできるサービスなのかを考えてみたい。
ワイヤレスゲートが展開するワイヤレス・ブロードバンドサービスとは?
まずは、ワイヤレスゲートがこれまで展開してきたワイヤレス・ブロードバンドサービス事業について、どのようなサービスなのかをおさらいしておこう。同社が提供する主要サービスのひとつが、公衆無線LANサービスの「ワイヤレスゲート Wi-Fi」だ。同サービスでは、複数の公衆無線LAN事業者と提携し、付加価値を高めてユーザーに無線通信サービスを提供している。
同サービスで利用できる公衆無線LANスポット(Wi-Fiスポット)は現在、全国約40,000カ所に拡大中。マクドナルド、スターバックス、ルノアールなどの飲食店のほか、東海道新幹線(東京~大阪)のN700系車内と全17駅のコンコース待合室、JR主要駅、成田空港、羽田空港、中部国際空港、伊丹空港などの交通機関、六本木ヒルズや渋谷ヒカリエなどの商業施設でWi-Fiスポットを利用することが可能だ。
また同社では、ワイヤレスゲート Wi-FiとWiMAXサービスを組み合わせた「ワイヤレスゲート Wi-Fi+WiMAX」「ワイヤレスゲート Wi-Fi+WiMAX 2+」なども提供している。大手家電量販店のヨドバシカメラでは、ワイヤレスゲートのサービスの申し込み受付を行っているため、ヨドバシカメラの店頭でワイヤレスゲートのチラシなどを見かけたことのある人も多いだろう。
このように、ワイヤレスゲートはスマートフォンなどが普及する以前から公衆無線LANサービスを中心としたワイヤレス・ブロードバンドサービスを提供している会社であり、その同社が今回サービスインしたのがSIMサービス「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」だ。
業界最安値の月額480円(税込)から利用できるSIMサービス
「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」は、NTTドコモのXi網に対応したSIMサービスで、全国のXiエリアでLTE通信を利用することが可能。さらに、前述のワイヤレスゲート Wi-Fiも無料オプションサービスとして提供され、全国約40,000カ所のWi-Fiスポットで高速通信を無料で利用することができる。
料金プランは、「480円プラン」「920円プラン」「2,480円プラン」「5,490円プラン」の4種類。定額サービスでは業界最安値となる480円プランでは、月額445円(税込480円)で下り最大250kbpsのLTE通信を無制限で利用可能。また、920円プランでは、月額852円(税込920円)で下り最大150MbpsのLTE通信を月間1GB利用できる。なお、電話番号宛のショートメッセージを送受信できるSMS機能は、月額139円(税込150円)を追加することで利用可能(SMSの国内送信料は3円/1通)。
■ ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTEの料金プラン | ||||
プラン | SMS機能 | 月額料金(税抜) | 通信速度 | データ容量 |
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480円プラン | 445円 | 下り最大250kbps |
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SMS機能付き | 445円+139円 | |||
920円プラン | 852円 | 下り最大150Mbps | 1GB/月 | |
SMS機能付き | 852円+139円 | |||
2,480円プラン | SMS機能標準付帯 | 2,297円 | 下り最大150Mbps | 5GB/月 |
5,490円プラン | SMS機能標準付帯 | 5,084円 | 下り最大150Mbps | 10GB/月 |
2,480円プラン、5,490円プランでは、SMS機能が標準付帯となり、2,480円プランは月額2,297円(税込2,480円)で月間5GB、5,490円プランは月額5,084円(税込5,490円)で月間10GBのLTE通信を利用することができる。なお、いずれのプランもLTE通信の月間データ容量を超過した場合、通信速度は最大250kbpsに制限される。また、データ容量の追加チャージも可能で、チャージ料金は500円(税込540円)/200MB。
提供されるSIMカードは、各プランとも標準SIM、micro SIM、nano SIMの3種類から選択可能。SIMカードの価格は、いずれも3,000円(税込3,240円)。購入は全国のヨドバシカメラ店舗および通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」で行える。
Wi-Fiスポットを活用し、コストを抑えて快適に通信できる
「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」の特長は、料金の安さと、公衆無線LANサービスのワイヤレスゲート Wi-FiのWi-Fiスポットを無料で利用できることだ。下り最大250kbpsの通信を無制限で利用できる480円プランは、定額制のSIMサービスでは業界最安値。さらにワイヤレスゲート Wi-Fiの通常の月額料金が税込390円であるため、LTE通信の実質的な料金は税込90円となっている。
480円プランを利用すれば、既存の携帯キャリアを契約した場合と比較して大幅に毎月の利用料を削減できる。ただし、通信速度が制限されるほか、SMSの利用に別途料金が発生する。加えて、音声通話も利用できない |
Wi-Fiスポットを利用できることで様々な使い方ができ、たとえば、外出先で動画などの大容量データをダウンロードしたいときに、近くのカフェなどのWi-Fiスポットを使えば、高速通信をストレスなく利用でき、なおかつ賢くコストを抑えることが可能。また、高速通信のデータ容量のチャージもできるので、近くにWi-Fiスポットがない場合でも、LTEで快適に高速通信を利用することができる。
「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」の利用イメージ
「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」の具体的な使い方を考えてみると、たとえば、ビジネスで音声通話をよく使うため、フィーチャーフォンを手放せないという人が、2台目端末としてスマートフォンを運用したいときなどに最適だ。480円プランを利用すれば月額料金を格安に抑えることができ、下り最大250kbpsの通信でも、メールの送受信やWeb閲覧などは快適に行える。また、高速通信が必要な場合は、JR主要駅や空港などのWi-Fiスポットを利用可能だ。
また、プライベートでの活用シーンとしては、キャリアのスマートフォンに加えて、タブレットも持ちたい人などに「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」をオススメできるだろう。低料金でタブレットを運用でき、大容量の動画や電子書籍はカフェなどのWi-Fiスポットでダウンロードしておき、あとから電車内で動画や電子書籍を楽しむといった使い方が可能になる。
また、テキスト情報が主体のWebサイトやメールの利用はもちろん、TwitterやFacebookなどのSNSやLINEなどのメッセージアプリであれば、下り最大250kbpsの通信でも快適に利用できるだろう。
購入から利用開始までの流れをチェック
最後に「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」のSIMカードの購入から利用開始までの手順を紹介しておこう。なお「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」はSIMカード単体での提供となるため、あらかじめスマートフォンなどの対応端末を用意しておく必要があるほか、申し込みにはクレジットカードが必要となる。動作確認済の端末一覧は、ワイヤレスゲートのWebページで確認できる。端末によっては事前設定が必要なものがあるので確認しておこう。
まず、SIMカードのパッケージをヨドバシカメラ店舗やヨドバシ・ドット・コムで購入したら、SIMカードを台紙から取り外して、端末に挿入しよう。SIMカードを挿入したら、端末の電源をONにして、端末の設定画面からアクセスポイント名(APN)の設定を行う。なお、設定に必要なAPN情報は、こちらもワイヤレスゲートのWebページまたは、SIMカードのパッケージで確認できる。
APNの設定後、Webブラウザを起動すると、自動的に申し込みページにアクセスできるため、氏名やメールアドレス、クレジットカード情報などの必要事項を入力し、申し込みを完了しよう。申し込みの完了後、登録したメールアドレスに確認メールが届くため、メールに記載されたURLから専用アプリのインストールを行うことが可能。専用アプリは、追加チャージの購入や高速モードへのON、OFFの切り替えなどが可能になるほか、様々な便利な機能があるので、是非インストールしておこう。
以上の手順で、「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」の設定は完了となり、LTE通信およびWi-Fiスポットでの高速通信を利用可能になる。SIMカードを入手したその日から利用を開始でき、設定手順も10分程度あれば簡単に行えるだろう。
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ワイヤレスゲートが9月1日より提供開始したLTE対応のSIMサービス、ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTEについて紹介してきた。業界最安値となる月額480円からのプランが用意されているほか、ワイヤレスゲートのWi-Fiスポットを無料で利用できるなど、他社と比べても魅力的なSIMサービスとなっている。ぜひ、ヨドバシ・ドット・コムおよびヨドバシカメラの店頭などでチェックしてみてはいかがだろうか。