8月30日にインテックス大阪で実施された「初音ミク」を取り巻く創作文化の“今”を発信するイベント「マジカルミライ 2014」の前夜祭として『初音ミク「マジカルミライ2014」前夜祭 in ナレッジキャピタル』が29日、行われた。

「マジカルミライ 2014」の前夜祭にもかかわらず、朝から集まったファンが続出。入場券を求めて、長蛇の列が作られた。まず第一部では、クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之氏が“「つくる」をつくる”と題した講演を実施。「初音ミク」カルチャーやボーカロイドの魅力について「私たちは“音で発想するチーム。”をスローガンに掲げて創作の連鎖が生まれるコンテンツを作ってきました。今では国境を越えて世界中からファンレターをいただき、今年5月にはインドネシアのジャカルタで『MIKUEXPO 2014 in Indonesia』を開催しました。会場に設置したメッセージボードには、各国の言葉でミクのイラストと“来てくれてありがとう”という言葉がたくさん書かれていて感動しました。コンサートだけではなく、『初音ミク』を通じて何かを学び・見て・考えるきっかけをこれからも作っていきたいです」と述べた。

講演を行うクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之氏

また第二部では、Otomania(オトマニア)氏と飛鷹全法(ひだかぜんぼう)氏もステージに。伊藤氏とともに“世界に向けたボーカロイドコンテンツの産業創出における展望”をテーマにしたトークショーを展開した。自身も初音ミクの楽曲を製作するOtomania氏は「『初音ミク』がブームでなく文化になっているの最大の要因は、ファンの“リスペクト”だと思います。そして日本人、一人ひとりが持つ独創的な世界観を具現化できたのが『初音ミク』です。これからも世界中で愛される日本の文化に自信を持って、さまざまな人が生み出す感性とそれを認める寛容さ、感謝の大切にして、皆さんと一緒に新しい『初音ミク』を創っていきたいですね」と今後に向けての抱負が語られた。

なお、「マジカルミライ2014」は、9月20日に東京体育館でも開催される予定となっている。