米Appleが9月9日に開催予定の新型iPhone発表イベントにおいて、クレジットカード会社との提携で新しいペイメントシステム参入を発表する可能性をRe/codeが8月31日(現地時間)に報じている。iPhoneにクレジットカード等の情報を記録しておき、従来型のリアル店舗での支払いを可能にする仕組みだとされているが、American Expressが提携会社の1つとして挙げられているほかは、具体的な方式や提携先の小売店等は不明だ。

Appleのモバイルペイメント参入の噂は昨年2013年末ごろから特に活発となり、実際に社内体制の変更のほか、最近ではセキュアエレメント(SE)を搭載した決済方式を採用するなどより具体的な報道が出つつある

今回のRe/codeの報道は、これに「American Expressが提携」「9月9日に発表」とより踏み込んだ内容となっているが、採用する通信方式(NFCとBLEのどちらか)のほか、より重要な小売店側の提携相手が不明となっている。1つ予想できるのは、実際に9月9日のイベントでペイメント市場参入が発表されても、実際のサービスインは来年2015年前半以降など、少し遅めの展開となる可能性があることだ。

Re/codeではこのほか、支払いにTouch IDを用いる可能性があり、さらにセキュリティレベルは既存のクレジットカードと同等レベルだとAppleが説明しているという。実際にクレジットカード会社がこの意見に同意しているかはわからないが、近年のモバイル端末市場拡大に合わせてクレジットカードの利用頻度を上げるため、さまざまな支払い方式を模索しつつあり、少額課金の買い物を中心にAppleの計画に乗る形で新しいシステム展開に協力することは十分に考えられる。