デルは29日、同社のワークステーション製品「Precision」シリーズにおいて、CPUにIntel Xeon E5-2600/1600 v3を搭載した新製品4機種を発表した。Xeon E5-2600/1600 v3はインテルからは未発表のCPU。デルからもコア数や対応スレッド数などの詳細は明らかにされていないが、開発コード名"Haswell-EP"と推察される。
今回、デルが発表したのはタワー型3製品「Precision Tower 7910」「Precision Tower 7810」「Precision Tower 5810」、そして2Uラック型の「Precision Rack 7910」の計4製品。発売は9月9日となっている。
タワー型の3製品におけるグラフィックスカードの選択肢は、AMD Fire Pro W2100/W4100/W5100/W7100(近日発売予定)、NVIDIA Quadro K6000, K5200, K4200, K2200, K620, K420(近日発売予定)、NVIDIA NVS 510/315/310、NVIDIA Tesla K20C(Tower 5810を除く)となっている。
Precision Tower 7910
Precision Tower 7910は、Intel Xeon E5-2600 v3をデュアル構成で搭載可能。メモリは2133MHz DDR4 ECC RDIMMのクアッドチャネル動作に対応し、16基のスロットを備えている。後日発売予定の64GBモジュールを16枚搭載すれば、1TBの大容量メモリ環境を利用できる。電源ユニットの容量は1,300W。前面から工具不要でドライブ交換が可能なケースを採用している。最小構成価格は450,338円(以下すべて税込、送料込)。
Precision Tower 7810/5810
Precision Tower 7810とPrecision Tower 5810はケースが共通で、搭載可能なCPUが異なる姉妹機。Tower 7810ではXeon 2600 v3のデュアルまたはシングル構成、Tower 5810ではXeon 2600/1600 v3のシングル構成となっている。最小構成価格は、Tower 7810が200,858円、Tower 5810が180,338円。
主要なISV認定を80%取得済み - 記者説明会レポート
同日、都内では新Precisionシリーズの発表に合わせて記者説明会が開催された。はじめに、デル エンドユーザー・コンピューティング統括本部 統括本部長のディビッド・デン氏が、2014年第2四半期の日本国内デスクトップ市場において、ナンバーワンシェアを獲得したことを報告した。
続いて、米国から来日したDell プロダクトマーケティング Dell Precision ワークステーション担当ディレクターのパット・カナー氏が登壇した。カナー氏はDell Precisionの戦略として、製品ラインナップの拡大、ISV認定の強化、そして「Dell RMT」や「DPO」といった独自技術がキーであると解説した。
Dell RMT (Dell Reliable Memory Technology)はメモリエラーの発生を抑える同社の特許技術 |
DPO (Dell Precision Optimizer)は使用するアプリケーションを検知して、ワンクリックでハードウェアの設定を最適化するツールだ |
製品の詳細説明は、デル エンドユーザー・コンピューティング統括本部 クライアント製品&ソリューションマーティング本部 ブランドマネージャーの嘉山よし子氏が行った。嘉山氏は、改良し続けているケースデザインがユーザーの購入動機につがっていることを紹介。主要ISV認定を多く取得していることがPrecisionの強みであると重ねてアピールした。