続けてGelsinger氏は、OpenStackディストリビューション「VMware Integrated OpenStack」をBeta版としてリリースしたことも紹介。OpenStackのAPIを通じて開発者でもインフラを利用しやすい環境を作り、Devopsに対応できることを明かした。

システム管理者の世界と、開発者が描くDevopsの世界に乖離が生じている

両者をつなぐために、「VMware Integrated OpenStack」のβ版をリリース

さらに、Linuxコンテナとの互換性を強めるべく、Docker、Google、Pivotalと協業することもアナウンス。アプリケーションの移設が容易なLinuxコンテナに対してVMwareの仮想環境を組み合わせることで、堅牢性、拡張性、信頼性などが追加され、IT管理者と開発者の双方のニーズを満たす環境を構築できることを説明した。

一般的にLinuxコンテナと仮想化技術は対立するものと捉えられている

ここでも「&」を実現するためにDocker、Google、Pivotalと提携

両者を組み合わせることで、VMwareの信頼性や拡張性を享受しつつ、Linuxコンテナの簡便さを手に入れられる

そして、セキュリティ面ではネットワーク仮想化製品「VMware NSX」のバージョン6.1でマイクロセグメンテーション機能を強化したことを紹介。ソフトウェア制御で細かくネットワークを分断できるため、なりすましなどでネットワーク内に侵入されても横の移動を制限でき、被害を最小限に食い止められるという。

今回リリースされたVMware NSX 6.1では、マイクロセグメンテーション機能を強化し、さらに堅牢になった

その他、Gelsinger氏は、エンドユーザー環境の管理機能として、VDI、AirWatchを統合したWorkspace Suiteを提供することも発表。オンプレミスのVMware環境をハイブリッド化するためのIaaS「VMware vCloud Hybrid Service」の名称を「VMware vCloud Air」へと変更したことに触れたうえで、VMware vRealize SuiteによりオンプレミスのvSphere環境と合わせて統合的に管理できることも紹介した。

VMware vCloud Airの主な特徴。今回新たに、オブジェクトストレージの機能とクレジットカード決済の機能が追加された

Gelsinger氏は最後に、システム管理者が直面しているこれまでとは異なる種類の課題に対して、VMwareが対応を進めていることを改めて強調。来場者に対して「Go Blavery」という言葉を送り、講演を締めくくった。

Gelsinger氏は「Go Blavely」というメッセージを残して降壇した