日本HPは25日、個人向けインクジェット複合機の2014年秋モデル最上位機種として、「HP ENVY5640」を発表した。発売は9月中旬を予定。HP Directplusでの販売価格は15,800円となる。従来はこの価格帯はPhotosmartシリーズが占めていたが、今年はENVYシリーズを前面に押し出してきた。
インクは新タイプのHP62を採用しており、顔料ブラックカートリッジと染料カラー3色一体型カートリッジの組み合わせとなる。従来型のHP61と比較して、ヘッド部分(ノズル部分)が1.5倍の大きさになった。ブラック、カラーとも大容量タイプ(HP62XL)を用意しており、ランニングコストを低減できる。プリントヘッドのノズル数は、ブラックが704ノズル、カラーは1824ノズルを搭載しており、カラー(8ppm)、モノクロ(12ppm)とも高速での出力が行える。
給排紙機構はいずれも前面に集約しており、フロントオペレーションが可能。スタンドアロンでの操作用は2.65型のタッチスクリーン液晶も装備する。給紙機構はメイントレイに普通紙100のほか、L判専用フォトトレイ(容量15枚)も搭載しており、異なるメディアが同時に装填できる。自動両面印刷にも対応だ。
モバイルプリント機能は、「HP ePrint」やアップルの「AirPrint」対応、「ワイヤレスダイレクト」など従来の機能を継承。また、Android 4.4にプリインストールされる「HPプリントサービスプラグイン」を用いることにより、スマートフォンやタブレットのWebブラウザ内メニューからWebプリントが可能となる。HPプリントサービスプラグインがプリインストールされるAndroid 4.4搭載デバイスは、発表時点ではHP製、Samsung製、およびGoogleのNexusシリーズ。それ以外の端末でも、ダウンロード/インストールによって利用可能だ。
スキャンユニットはCIS方式。光学解像度は1,200×1,200dpi。コピー速度はモノクロが10ppm、カラーが5ppm。インタフェースはUSB 2.0、IEEE802.11b/g/nに対応し、SDメモリーカードスロットを備える。本体サイズはW454×D410×H161mm、重量は6.8kg。