説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneに解像度の異なるモデルが登場するとしたら、影響はありますか?」という質問に答えます。
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本稿執筆時点において、iPhoneの現行モデル(iPhone 5s/5c)は解像度が縦1136x横640画素で統一されています。ただし、iPhone 4s(縦960×横640画素)など解像度が異なる旧モデルも現役ですから、App Storeで配布されているアプリの多くは、どちらの解像度でも支障なく利用できるよう設計されています。
もし新型iPhoneに解像度が異なるモデルが追加されるとしたら、解像度がアップ(総画素数が増加)する可能性は大です。現行のiOS 7では、iPhone 3GSなどRetinaディスプレイ以前の機種はすでにサポート機種から除外されているため2種類ですが、3種類以上に増えることになります。解像度が増せばそのぶん画面の情報量は増えるため、ユーザにとってメリットになりますが、すべてがメリットになるわけではありません。
解像度が増すことの影響としては、アプリ開発の負担増加が挙げられます。画面を余さず活用しようとすれば、解像度にあわせて画像やボタンの位置を変えなければなりませんから、プログラムの修正/書き直し/テストといった作業が生じます。
ただし、すべてのアプリを修正しなければならないわけではありません。iPhone 4s以前のアプリをiPhone 5以降で起動すると未使用エリアが発生するように、画面が広くなったぶんを使わないままにすることも可能です。遅かれ早かれ、解像度が異なる新iPhoneに最適化(画素を余さず使用する)したアプリが登場するはずですし、いずれは新しい解像度が主流になるのかもしれませんが、iPhone 3GSからiPhone 4、iPhone 4sからiPhone 5のときのように、大半のアプリは互換性が保たれることでしょう。